【ペットのお悩み相談室】手作り食のほうが身体によいのでしょうか

しつけ・お悩み 2024.1.30

手作り食のほうが身体によいのでしょうか

SNSなどを見ると、ペットに手作り食を与えている人が非常に多いですよね。今までずっと市販のフードを与えていたのですが、身体に悪いことをしていたような気がして今更焦っています。完全には無理でも一部手作り食にしたほうが良いのでしょうか。やはり市販のフードより手作りご飯のほうが身体に良いのでしょうか。(アメリカンカール 2歳)

獣医師の回答

手作り食と市販のフードどちらのほうが健康に良いか、という点ですが、手作り食のほうが香りがたつことから、愛猫の食いつきはよいことが多いはずです。また、保存料や酸化防止剤の類が使われていない点は、飼い主さまからしても大きな安心材料でしょう。

一方で、栄養バランスの点で言いますと、市販の総合栄養食のほうが優れているといってほぼ間違いありません。

ペットフードは、ネコちゃんの食事や健康、栄養状況について、企業が膨大な時間とお金を費やして研究に研究を重ねてきた成果です。栄養価や栄養バランスも相当優れています。実際に市販のフード(総合栄養食)には、1日に必要な栄養が凝縮されており、これ以外に水だけを与えていれば、健康状態が維持される、というものになっています。

手作り食は確かに飼い主さまの愛情がこもっており、こだわり食材を使っていることが多いのですが、相当に頭を凝らしながら材料を配合しないと、栄養バランスが崩れてしまいます。

手作り食を与えるのもよいのですが、自己流ではなく必ず信用できるレシピを参考にすること、また、まずは週1回程度から始めることが大切です。市販のフードに比べて食いつきが良いからといって、一気に手作り食に切り替えてしまうと、栄養バランスが大きく崩れて体調に異変を生じかねません。

また、ネコちゃんが食べても大丈夫かどうか、アレルゲンの該当食品ではないか、などを必ずチェックしてから始めるようにしましょう。

基本的には、かかりつけ医に現在の健康状態や体型についてアドバイスいただいたうえで、メインのフードと切り替えるのではなく、補助的な位置づけとして手作りフードを与えることをお勧めします。

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