【ペットのお悩み相談室】ブラッシングを嫌がります

ブラッシングを嫌がります
お迎え当初からなのですが、ブラッシングを嫌がります。そうはいってもやらないわけにはいかないので、お風呂場に無理やり連れ込んで、定期的に実施するのですが、ブラッシング中は悲鳴のようなで声で鳴きながら、目が合うと歯を見せて怒ります。(ポメラニアン 1歳)
ドッグトレーナーの回答
ブラッシングが苦手で、ブラシを見ただけで怯えたり逃げ回る子が、実は少なくありません。このようなケースは、以前無理やり押さえつけられたり、被毛の根元まで強くブラシを入れられて痛かったなど、何かしら愛犬にとっては「嫌な思い」をした経験があると考えられます。
中にはパピーちゃんの頃から苦手という子もおり、その場合には良いイメージがつくよう練習してあげる必要があります。
一度植え付けられてしまったブラッシングに対する苦手意識を、薄めることは時間がかかりますが、焦らずゆっくり取り組んでいきましょう。
①ブラシ自体に良いイメージを持ってもらいましょう
まずは愛犬がリラックスしているときに、片手にブラシを、片手におやつを持った状態で見せます。おやつを鼻先に嗅がせ、ブラシを見せても落ち着いていたらおやつを与えてください。ブラシを確認している間は「いいこ♪」とたくさんほめてあげてくださいね。
②少しずつブラシを体に当てていきましょう
次第にブラシ自体に慣れてきたら、実際にブラシをかける練習をしていきます。手足や顔回りしっぽなどの先端は繊細で比較的苦手とする場所です。そのため、「背中」「胸」などからそっと当てるようにしましょう。初めはポンっとワンタッチ程度からスタートです。 必ず当てる瞬間に「いいこ」とほめ、おやつを嗅がせつつペロペロさせながら行いましょう。 惜しみなくごほうびをあげていいイメージがつくようにしてあげてくださいね。
③少しずつブラシをかけていきましょう
ブラシが当たることに抵抗がなくなってきたら、少しずつブラッシングしていきましょう。「軽く表面の毛のみに一度ブラシを通す→ごほうび」その間手に握ったおやつを見せ、モチベーションにしてあげて構いません。ブラッシング中も無言ではなく、「いいこ」とほめながら行ってあげてくださいね。 そうして少しずつブラッシングする回数と時間を徐々に増やしていきます。
一度根付いてしまった苦手意識は、ワンちゃんが好きなこと(おやつ)と組み合わせて徐々に薄めていくほかありません。時間がかかるかもしれませんが、根気強く取り組むことが大切です。
”それでもなかなか難しい”という場合は、最初からスリッカーのようなブラシを使わずに、ラバーブラシから始めてもよいでしょう。ラバーブラシとはその名の通りゴム製のブラシで、手袋のように手にはめて使うことができるものもあります。
グローブブラシと呼ばれることもありますが、ブラッシングをした際の身体に与える刺激が少ない特徴があり、撫でるようにブラッシングをすることができ、マッサージのような感覚で気持ちよく感じてくれる場合もあります。
次第に体を触られることに慣れてきたら、上述した”ブラシに慣れさせる作戦”に取り組んでもよいでしょう。焦らず時間をかけて慣れさせていきましょう。