【ペットのお悩み相談室】フードは食べないのにおやつは食べます。

しつけ・お悩み 2023.12.29

フードは食べないのにおやつは食べます。

愛犬のワガママに悩まされています。単純に今あげているご飯にあきたのか、ごねればおやつを貰えるとわかっているからか、最近ご飯をがつがつ食べてくれなくなりました。

何時間もかけて食べきる日もあれば、食べきらずに捨てる日もあります。元気もあるしおやつを見せるとテンションが上がり、すごい勢いで食べています。病院でも、何も問題ないとのことでした。ただ飽きただけですよね。この場合、どのように対応すべきでしょうか。(豆柴 1歳)

ドッグトレーナーの回答

フードは食べないのに、おやつは尻尾をフリフリ喜んで食べる、という場合は、体調が悪いなどではなく、単にえり好みしている可能性が高いです。ワンちゃんも、「ごはんを食べないと飼い主さまがおやつ=もっとおいしいものをくれる」と学習してしまっているのです。

この場合は少々可哀そうですが、しっかりとした食事管理を行う必要があります。愛犬との根競べで飼い主さまもつらいと思うのですが、覚悟を決めて取り組んでください。

まずは腹をくくって、おやつをあげることを一切やめるようにしましょう。
そしてきちんとフードを食べるように促します。

  • ワンちゃんが器から離れた時点ですぐにごはんを下げる
  • 次のごはんまでごはんもおやつもあげない
まずは食事を通常通り出します。そして時間を決めて食べ残したフードを片付けるようにしてください。少しの間、出しておいておく場合であっても、最大でも30分を目安にきちんと片づけるようにしましょう。

こうすることによって、「出されたときに出されたものを食べないとごはんはもらえない」「ごはん以外のおいしいもの(おやつ)はもらえない」と学び、本当におなかがすけばごはんを食べますので、時間が経過するにつれて空腹からごはんを食べるようになります。

そのほか、フードに単純に飽きてしまったという可能性もあります。別のフードに変えると食べることもありますが、一度これをしてしまうと癖になります。どんどん要求がエスカレートしますし、飽きるたびにまた違うフードを用意することになりますので、しばらくは辛抱してなるべく切り替えないようにしましょう。

また、もともと一度に食べる量が少ない子の場合は、胃の成長が十分でない可能性もあります。その場合は食事の回数を増やす必要があるかもしれません。食べ残しが続く場合は、一度の食事の量が多い可能性もありますので、量を減らし回数を増やしてあげてみてもよいでしょう。

待てばもっとおいしいものが出てくると学んでしまったワンちゃんは、栄養バランスが偏り、生活習慣病など健康面で問題が出てくる可能性があります。

また次から次へとフードを変えることは、飼い主さまにとっても負担です。

愛犬との我慢比べは飼い主さまも疲れますし、頑としてごはんを食べないワンちゃんを見ているのも気が気じゃないと思うのですが、今後十数年、ともに暮らしていくことを考えると早い段階で直しておいたほうが賢明です。

身体が小さな子犬の場合は別ですが(低血糖のリスクがあります)、生後1歳を過ぎている大人のワンちゃんならば、お水をしっかり飲んでいれば、2、3日ごはんを食べなくても、健康上は問題はありません。

ただし、あまりに断食が続いていたり、下痢やふらつきなどの症状が見られた場合は、かかりつけの動物病院を受診するようにしましょう。しっかり健康状況を見てもらったうえで、偏食の対応についても専門家の指示を仰いでください。

子犬・子猫一覧