【ペットのお悩み相談室】猫が分離不安かもしれません。

しつけ・お悩み 2024.2.14

猫が分離不安かもしれません。

猫が分離不安かもしれません。どうすれば治りますか?うちの子はとても寂しがりやで、ずっとくっついてきて、少しでも別の部屋に行くと鳴き続けます。お迎え当初から在宅勤務ということもあり、構い過ぎたかもしれません。

私が外出した時は、他の家族が声を掛けてもしばらく玄関に佇んで泣いているようです。食欲はあるし、粗相などはしていません。(今のところ)(ミヌエット1歳)

トレーナーの回答

分離不安とは、ネコちゃんがお留守番の間、飼い主さまと離れている間に不安な気持ちが大きすぎて問題行動や体調不良等にまで発展することを言います。

ネコちゃんは本来自立心が強く、孤独やお留守番にも強いといわれていました。そのため「分離不安」についてはネコちゃんは無縁で、その多くはワンちゃんで発症するものと考えられていました。しかし実は近年、分離不安を発症するネコちゃんが増えています。

数十年前と異なりほとんどのネコちゃんが完全室内飼いであり、飼い主さまと愛猫との関係性も大きく変わってきたことがその背景にあると考えられています。

分離不安で見られる主な行動

  • 過剰な後追い行動
  • 大声で鳴き続ける
  • トイレ以外の場所で排泄をする
  • 過剰な毛づくろい
  • 家具を壊すなどの破壊行動
  • 誤飲、誤食
  • 下痢や嘔吐
飼い主さまがいると一切しないにもかかわらず、飼い主さまの不在時に限って上記の行動が見られる場合は、もしかしたら分離不安かもしれません。

分離不安の原因は様々です。お迎え当初に愛猫に依存しすぎてしまったり、急に生活リズムを変えたりなどによって、ネコちゃんがその生活リズムを受け入れられずストレスを感じてしまったりということもあるかもしれません。また、飼い主さまが留守中に大きな地震などがあり、その恐怖体験をきっかけに発症したというケースもあります。

ネコちゃんが分離不安症になるのは、飼い主さまに依存している可能性が多いとされています。もしかしたら依存しているかも、と思われる行動が見えたら、その時点でネコちゃんを意識的に自立させるように促しましょう。

ネコちゃんはもともと「ひとりぼっち」という環境は得意なほうです。きちんとトレーニングを積むことでお留守番にも慣れ、飼い主さまのライフスタイルにストレスなく順応できるケースがほとんどです。

もしすでに分離不安症を思われる行動が見られる場合は、ネコちゃんとの接し方や環境を見直すとともに、留守番トレーニングを中心とした治療を行いましょう。

具体的には短時間から留守番のトレーニングを実施するほか、飼い主さまの帰宅時や外出時に過度な愛情表現を避ける、遊びや食事などのスケジュールを明確化して、「飼い主さまがいない時間」を習慣づける、などの「行動治療」と呼ばれるものが中心となります。

そのほか、ハウストレーニングを行い、サークル内を自分一人の安心できる場所、と覚えさせてあげることも重要です。これについては、子猫を迎えたその日から一定の時間サークルの中に入れて慣らすことが何より大切です。

また、留守番時には疲れてぐっすり眠れるように、朝仕事に行く前に十分な運動をさせてあげることも大切です。

子犬・子猫一覧