【ペットのお悩み相談室】散歩の後は決まってワガママになり、家中を全速力で走り回り、吠えまくります。

しつけ・お悩み 2024.3.12

散歩の後は決まってワガママになり、家中を全速力で走り回り、吠えまくります。

お散歩中は一切吠えず、他のことも上手にご挨拶ができ、誰から見ても超優等生なうちの犬なのですが(外面がいい)、帰宅後は決まって無駄吠えや走り回ったりなど、暴君になります。

散歩が足りておらず体力が有り余っているからか、と思い、1時間しっかりお散歩に連れて行くなど、努力はしているのですが、散歩の時間や距離は関係なく、帰宅後は決まって暴れまくります。あんなに行ってあげたのに・・と毎度がっくりです。何故なのでしょうか。(トイプードル、2歳)

トレーナーの回答

お散歩から帰宅した直後に、ワンちゃんが暴れる、走り回る、吠える、などは実は多くの子で見られます。これの原因はずばり「興奮」です。 とても楽しい外の世界を楽しんだ後で、いわゆるテンションが上がっているのですね。そのため、家じゅうを走り回ったり、無駄に吠えてみたりと、暴君になります。

飼い主さんからすると、あんなに遊んであげたのに,なんでそんな元気なの?とびっくりされることでしょう。 しかし、これは体力が、や、ストレスが、ということではなく、興奮からくる行動ですのでご安心ください。

愛犬の興奮に対する飼い主さまの行動としては、以下の3点が適しているとされています。

  1. 興奮しやすいシーンを作らない
  2. 気を逸らす
  3. 無視をする
とはいえ、どうしたって避けられないシーンはあると思います。今回のような「お散歩」もそうでしょう。行かなければ興奮しないわけですが、そうはいきません。

このような場合は、2番目の気を逸らす作戦か、3番目の無視をする作戦で対応しましょう。

まずは気を逸らす作戦ですが、フードやおやつを使って、興奮する前に他のことに気をそらすようにしましょう。お散歩から帰宅直後すぐにあげられるよう、事前におやつを用意しておきましょう。そうして帰宅後すぐに(※興奮が高まる前に)、手に握ったおやつやフードをワンちゃんの鼻先にかざしてください。

そうして注意を引いて、ワンちゃんが落ち着くのを待ちます。その後、きちんと我慢できたのを確認しておやつをあげてください。これを繰り返すことで、お散歩から帰ってきていい子にしているとおやつをもらえる、とワンちゃん自身が学習し、徐々にお散歩楽しかった!!!の興奮高まりモードから、おやつをください、待ってますよというスタンスに変えることができます。

そのほか、無視も効果的です。無視をすることで”自分の要求が通らない””これを続けても無駄なんだ”ということを根気強く教えましょう。 興奮して手に負えなくなるほど飛びついたり走り回るような場合、心を鬼にして無視をしましょう。ここで「うるさいよ」「走らないで!」などと声を掛けたり構ってしまうと逆効果です。 飼い主さんも喜んでくれている、一緒に遊んでくれていると更にテンションが上がってしまいます。

また、2でお伝えした「気を逸らす」作戦は、興奮する前ならば有効ですが、一度興奮してしまったならば、時すでに遅しです。ワンちゃんは、興奮して飛び掛かるとご褒美がもらえる、と理解してしまいます。

興奮している間はとにかく無視をして(できれば別の部屋に移動、姿を消す)、落ち着いてからご褒美を与えるようにしてください。

最初は構ってくれない飼い主さまを不審に思い、要求吠えなどが続く可能性がありますが、ここで折れてしまっては努力が台無しです。 かまってくれない飼い主さまを見ていると、徐々に愛犬の興奮も減っていくはずです。なかなか心苦しいかと思いますが、心を鬼にして無視するようにしましょう。

また、このようなケースにもハウストレーニングも有効です。飼い主さまの指示でいつでもクレートに入れるようにしておくと、興奮しそうなときやしてしまったときにも、ハウスを指示することで、自らリラックスして興奮を鎮めることができます。現時点では1、2で対応しつつ、「ハウス」のコマンドを身に着けられるよう、トレーニングを始めましょう。

子犬・子猫一覧