提携病院紹介「Koru動物病院」
東京都八王子 西東京バス「浅川橋」から徒歩1分。Koru動物病院は、丁寧な問診と院内の快適さが評判のクリニックです。
院長は尾﨑獣医師と笠井獣医師、大学の同級生という2名体制。学生時代から仲が良かったというお二人が、卒業後10年もの時を経て2022年9月に開業。
「八王子地域のかかりつけ医として、ペットと暮らす皆さんが安心できる環境を作りたい」と語るお二人に、それぞれが獣医を目指した思いや、お二人でクリニックを開業した経緯を伺いました。（取材日2023年1月25日）
-クリニックに着くと、尾﨑獣医師、笠井獣医師に加えて、黒のラブラドールが2頭、一緒にお出迎えをしてくれました。
尾﨑獣医師：この子たち、実は保護犬なんです。私は以前、徳島県で獣医師として公務員をしていたのですが、その際、このままでは処分になってしまうということで、まとめて２頭引き取りました。 姉妹で、今年10歳になります。入院中の子がいたらストレスになることもあるため、毎日は連れてくることはないのですが、そうでない日は一緒に出勤していますね。
-やはり動物がお好きなんですね。
尾﨑獣医師：そうですね、私自身、幼い頃からずっと犬を飼っており、現在も含め、常に犬が身近にいる生活を送っています。笠井獣医師：私も小学生の頃から犬を飼育していました。18歳で看取った後はなかなか踏ん切りやきっかけがつかめずに、ここ7，8年は飼っていないのですが。やはり動物は好きですね。
-お二人が獣医を目指すきっかけを教えてください
尾﨑獣医師：私は学生時代から「環境系の仕事をしたい」という思いが漠然とありました。例えば動物保護や環境保護などでしょうか。そうした思いがあり、最初の仕事としては公務員獣医を選びました。しかし、毎日行政に引き取られる犬や猫を見続けるうちに、自身が病気について詳しければ、このように殺処分になる子をもう少し救えるのではと考えるようになり、公務員獣医をやめて小動物獣医になる道を選びました。笠井獣医師：私は学生時代、正直将来の夢も何もなくて、なんとなく会社員になるのかな…なんて思っていたのですが、やはりそれも面白くないと。センター試験の2週間くらい前に、、一度の人生自分がやりたいことをしながら生きたほうがきっと楽しいし、そのための勉強なら頑張れる、それじゃあ自身が好きで興味がある分野は…と考えた時に、真っ先に好きな動物が浮かんで。獣医になることを決めました。
-センター試験の2週間前にとはすごいですね
笠井獣医師：はい。もちろん、浪人しましたよ(笑)。高校時代は完全に文系でしたし、数学なんて一切やっていなかったですから。でも、これから40年働くと考えると、やはり自分が興味がある分野のほうがいいですよね。実際この仕事を続けていて、すごくやりがいもありますし、面白いと思います。尾﨑獣医師：動物と関わりたいという思いはベースにありますよね。そうしないと浪人までできないし、仕事も続けられないです。
笠井獣医師：もちろん動物は好きです。やはり興味や好奇心がないと病気や治療法も追及しないですから。それが大前提にあります。
-獣医師2名での共同経営の形は珍しく思います。どのような経緯でこの形をとられたのでしょうか。
尾﨑獣医師：私たちは大学の同級生でして。尾﨑と笠井ということで、出席番号が近くて実習から一緒だったのです。大学時代の出会いがきっかけですね。6年も一緒に学んでいれば、やはり腐れ縁になりますね。(笑)公務員獣医をやめて小動物獣医になったのちも、当初は開業自体は視野にはありませんでした。どうしても一人では、動物の全科診療は難しいという思いがありましたし、そう考えると勤務医でもいいのでは、という思いもありました。やはり一人で全科の診療を行うとなると中途半端な診療になってしまう部分もあると思います。
しかし、誰かと一緒ならば、自身の得意分野や苦手分野を補いあいながら、自分たちの獣医療に取り組めるのではと思いました。そうした思いから、共同経営に踏み切りました。
また学会やセミナーなどに参加するため、診療を休まなければならないときもあるのですが、そうしたときも2名体制をとっていることで病院を閉めずに済みます。ペットや飼い主さんに迷惑を掛けずに、きちんと知識も増やしていくことができる今の体制が非常に良いと考えています。
休日はお互いに曜日ごとに組んでいますが、なんだかんだ休みの日でもちらっと顔は出すようになっていますね。「あの子は様子どう？」みたいな。やはりペットのことが気になってしまうので。こうして365日病院を開けられるのも、二人で経営しているからかなと思います。
-犬猫別の待合室というのはすごくありがたいですね。
笠井獣医師：そうですね、吠えるワンちゃんと、普段めったに外に出ないネコちゃんたちが一緒の待合室は可哀そうという思いがありまして。広い待合室の場合は問題がないかもしれませんが、当院は分けています。ネコの飼育頭数自体も増加傾向にありますので、ネコの飼い主さんが安心して足を運びやすい環境を整えています。また、あまり表に出ないトラブルですが、待合室でネコちゃんのキャリーにワンちゃんが近づいてクンクン匂いを嗅いだりとか。もちろんワンちゃんには悪気は無いですし、ただ仲良くしたいという気持ちで近づいてくるのだとは思いますが、それがネコちゃんにとってはストレスになっているなどということもありますからね。
空間的に分けてしまうことが最も合理的かなと思っています。
動物病院の名称やロゴ、HPなど、お二人のこだわりが詰まっている印象を受けます
笠井獣医師：実は開院前に二人で1カ月ほどニュージーランドに旅行に行ったのです。その際にニュージーランドの縁起のいい言葉を知りまして、そこで選びました。 ※病院名につけられた「Koru」とは、渦巻状のシダの新芽を指すニュージーランドの原住民マオリ族の言葉。旅行先をニュージーランドに決めたのは何か理由があるのですか？
尾﨑獣医師：ニュージーランド自体は、もともと大学の卒業旅行で行きたいという話をしていた場所だったのです。 ただ、大学を卒業したのが2011年。卒業式がなんと3月11日ということで。震災があり、当然予定していた卒業旅行も行けなくなりました。それからしばらく時間が経ち、最初は別の場所でそれぞれ仕事をしていましたが、一緒に病院を始めようというタイミングで、あの時行けなかったニュージーランドに行こうと、旅行に出ることを決めました。
-日々の診察で大切にしていることはどんなことですか？
尾﨑獣医師：確かに本に載っているような「この症状にはこの治療法」というある程度のスタンダードというものは存在します。しかし、それが必ずしも最適ではないこともあります。そのため、飼い主さまに合わせて、動物とご家族が幸せになるような形の治療を行うことを大切にしています。通り一辺倒な治療ではなく、そのご家族や動物に合わせた治療を行うよう心がけています。笠井獣医師：やはり時間をかけて説明することでしょうか。説明責任を果たすという意味で、しっかり時間をかけて説明を行い、時には絵をかいたり図を書いたりしながら、きちんと理解してもらえるように努めています。
-koru動物病院の強みやアピールポイントは何ですか？
笠井獣医師：ひとつめは2人で意見を出し合って診察できる点ですね。１つの症状について２人で色々な角度から診て、相談しながら治療方針を決めていけることが何よりも強みだと考えています。得意な分野と苦手な分野であっても２人で考えれば、通常よりもレベルの高い診療を行うことができます。そのほか、通常の内科診療に加えて、尾﨑先生については歯科が、私については腫瘍が、とそれぞれの得意分野があるので、それらについても専門的に診ることができる点かと思います。
尾﨑獣医師は以前の病院では、人間の歯医者さんとともに歯科治療を実施していました。そのため、歯科についての臨床経験が多く、一歩進んだ歯科治療を提供することができます。歯石の除去や歯周病のケアはもちろんのこと、歯の神経を抜いて詰め物をするというような、人間の歯科治療とほぼ同様の治療なども実施することが可能です。八王子エリアでは歯科に力を入れているクリニックは少ないのですが、歯のトラブルでお困りの方はぜひお越しいただければと思います。
私自身は腫瘍が専門です。ペットの高齢化も進んでいるので、ペットの死因としても第一位である腫瘍をはじめ、慢性疾患についても力を入れていきたいと考えています。腫瘍治療の選択肢は外科、抗がん剤、放射線などが中心になりますが、強い治療で根治を目指すだけではなく、本人の痛みやつらさを緩和してあげられるような治療も選択肢として増やしていきたいですね。
今後もそれぞれの得意分野を高めていき、さらに良い獣医療を提供できるよう努力していきます。
-病院選びのポイントを教えてください
笠井獣医師：担当獣医師とコミュニケーションがしっかりとれるかどうかでしょうか。やはりきちんとコミュニケーションが取れないと、治療について相談もできないし良い治療もできないですよね技術や診察能力はもちろん幅がありますが、波長もあると思います。誰かにとって良いドクターが、みんなにとって良いドクターとは限りません。ネット上の口コミだけを見て選ぶというのも危険だと思いますので、実際に自分の目で確かめて選んでいただけたらと思います。おすすめなのは、爪切りがてら「よさそうだな」という病院に3件ほど行ってみることでしょうか。そうして実際に「いいな」と思える先生がいればそこに通ってみればよいと思います。
やはり人間同士ですから、合う先生、合わない先生はあります。また、獣医とペットも合う、合わないがあると思うのです。まずは実際に行ってみて、先生の話し方だったり説明の仕方が、ご自身にとってしっくりくれば、そこにしばらく通ってみればいいのではないでしょうか。
-これからkoru動物病院へ来る方へ、お伝えしておきたいことや気を付けてほしいこと、守ってほしいことはありますか？
笠井獣医師：そうですねぇ…一応ワンちゃんとネコちゃんとで診察室は分けてありますが、ネコちゃんは必ずキャリーケースに、ワンちゃんはリードかキャリーケースに入れて連れてきていただきたいということですかね。普段とても良い子でも病院という慣れない環境で緊張して神経質になって周りの子と喧嘩してしまったり、脱走してしまう恐れもゼロではありませんから、最近はネコちゃんにハーネスをつけて来られる方も見かけますが、ネコちゃんがパニックになって暴れた場合ハーネスは簡単にはずれますし、場合によっては首に絡まってしまう可能性もあります。
動物本人はもちろん、他の動物にケガをさせてしまったり何かトラブルになってしまった場合とても後悔しますし、僕らも悲しい気持ちになりますので、きちんとキャリーやリードなどの対策をしてきていただきたいです。
また、病院が苦手な子は多いですし、病院に行くこと自体がストレスということは必ずあると思います。しかし、だからといって様子を見ていると、症状が一気に悪くなり入院‥などということもあり、そちらの方が大きなストレスになります。ですから、少しでも不安なことがあればあまり様子を見ることはせず連れてきてほしいですね。
特に私が専門としている歯科治療については、麻酔を実施したうえで歯石除去を行うのですが、歯周病が重度であったり、口腔内の状況が悪く明らかに治療が必要な状況でも、「麻酔をかけるならばやらない」という方も意外と多くいらっしゃいます。 そうして放置した結果さらに悪化し、高齢になってから何時間もかけて歯を抜かざるを得ない…という状況になることもあるのです。
定期的なケアであれば麻酔時間も短く、リスクや負担も最小限で行うことができますが、放置をして年数を重ねた場合、麻酔も処置もどちらも動物にとって圧倒的に大きな負担になってしまいます。
とはいえ麻酔に対して心配になるのは当然かと思います。歯科治療を行うことで動物にとって麻酔のリスクを超えるメリットがあると考えられたときに、ご提案をしています。すこしでも安心していただけるように処置についてのあらゆる説明をさせていただきますので、ぜひご相談していただけたらと思います。
-今後、koru動物病院が目指す姿を教えてください。
尾﨑獣医師：子犬・子猫でお迎えして、初めて来てくださった方が日常的に安心して通い続けることができる病院。年を重ねてシニアになって、最期を看取るところまで通い続けられるような、そんな病院を目指しています。まだ開院したばかりですが、そういう子が増えていけばいいですね。笠井獣医師：八王子地域のかかりつけ医として、ペットと暮らす人々が安心できる環境を作れればと思っています。
二名体制で運営しているため、学会やセミナーに参加して勉強することができる、と先ほどお伝えしましたが、最先端の技術や難易度が高い手術にどんどん取り組んでいく病院にしたいというより、きちんと知識を持ったうえで、必要があれば大学病院などの二次診療にきちんと紹介していく、自分たちで抱え込まなくとも、最適な場所でベストな治療を受けていただくことが大切だと考えています。
整形外科をはじめとした特殊な手技や機器を必要とする病気や、治療の難しい疾患の場合ですと、専門的にやられている先生に診察を受けてもらった方が、飼い主さまも安心でしょう。
かかりつけ医として、予防治療に励み、何かがあれば早期発見、早期治療を行うというのが、当病院としての目指すところです。八王子地域のかかりつけ医として、一次診療としての務めを果たしていきたいと思います。
病院名 Koru動物病院
| 責任者 | 尾崎 智基院長／笠井 大輝院長 |
|---|---|
| 電話番号 | 042-686-1266 |
| 所在地 | 〒192-0041 東京都八王子市中野上町1-2-8芦川ビル1階 |
| 休診日 | なし |
| スタッフ数 | 獣医師2名、看護師2名 |
| 備考 | 犬猫別待合室、入院施設あり、専用駐車場あり |
| 公式サイト | https://koruahp.com/ |
| ほっとサポート 会員特典 |
全チケット対応可 |
