甘えん坊な繊細さん オリエンタルな雰囲気を醸し出す「アビシニアン」

原産国 | 不明(エチオピアやエジプト、イギリス、東南アジアなど諸説あり) |
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成猫時 目安体重 |
男の子:3.0kg-5.0kg 女の子:2.5kg-4.0kg |
被毛タイプ | 短毛種 |
人気のカラー

ルディ

ブルー

レッド

フォーン
目次
アビシニアンの起源
イエネコのなかで最古の品種と言われるアビシニアンですが、その起源には多くの説があります。そのなかで長年最も有力とされてきたのは、エジプト原産説です。古代エジプトの壁画に、アビシニアンによく似た猫が描かれていたことから、エジプト原産であるという説が広く知れ渡りました。そのほか、アビシニアンという名前もあって、イギリス・エチオピア戦争(別名アビシニア戦争)で、イギリス兵がエチオピアから持ち帰った一匹の猫が起源であるという説もあります。しかしその他にも東南アジアやイギリスが原産国であるという説もあり、いまだにその真偽ははっきりしていません。
いずれにせよ、現代のアビシニアンは、1800年代後半にイギリスに入ってから改良、洗練されたものです。1870年代にはキャットショーにデビューし、品評会にて正式に「アビシニアン」と名付けられました。きりっとした瞳や凛とした佇まいは多くの人の心を掴み、現在はヨーロッパとアメリカを中心に多くの人気を得ています。
アビシニアンの特徴
くいっと釣りあがった大きなアーモンド形の瞳と大きな耳が特徴です。ゴールドもしくはグリーンの瞳がオリエンタルな雰囲気を醸し出し、アビシニアンのエレガントな雰囲気をより一層引き立てています。体型は細身で筋肉質。手足がすらっとしているため、一見すると非常にスリムに見えるのですが、実は意外とがっちりしています。とはいえ、成猫時の体重は2.5kg-5.0kgとそこまで大きくはなりません。
毛色は赤褐色をベースに黒い縦縞が入っている「ルディ」を思い浮かべる方も多いのですが、他にもレッド、フォーン、ブルー、と全部で4種類のカラーがあります。
アビシニアンの性格
非常に人懐っこく、甘えん坊な子が多いといわれています。人とのコミュニケーションを好み、家のなかでもトコトコ後をついてくる、名前を呼んだらすりすり身体をこすりつけてきたりなど、飼い主さまに甘えてくる子が多いです。性格は温厚で、非常に穏やかではありますが、遊ぶこと自体は好きなので、遊ぶ際は非常に活発に動き回ります。好奇心が旺盛で頭も良いので、色々な遊びやゲームなどにも一緒に取り組んであげると喜ぶでしょう。
飼い主さまに忠実で非常に穏やかな性格ですが、その反面少し寂しがりやで繊細な面があります。
アビシニアンの飼いやすさ
声自体がとても小さく、あまり鳴かないことで知られています。もちろん、鳴かない猫など存在しませんが、どちらかというと大人しい部類に入るため、飼いやすい猫であるといえるでしょう。集合住宅で鳴き声が気になる方もいるかもしれませんが、そこまで心配する必要はありません。好奇心旺盛のため、少しやんちゃな面もあります。ただ、頭がよく人間の言葉もよく理解するので、ダメなものはダメときちんと学ぶことができます。人間の声色などで、これは叱られるぞ、なども素早く察知するなど、記憶力・学習能力ともに高いです。しつけもしやすいでしょう。
ただ、運動神経がよく活発なので、走り回ることは大好き、運動量は多いです。運動不足からストレスを溜めることがないように、上下運動ができるようにキャットタワーやツリーを設置してあげるほか、1日15分ほどはしっかり遊んであげるようにしてください。
短毛ですがダブルコートのため、抜け毛は多いです。換毛期にはごっそり毛が抜けるので、1日1回はラバーブラシでブラッシングをしてあげるようにしましょう。
アビシニアンの寿命と気を付けたい病気
アビシニアンの平均寿命は12歳~16歳と言われており、平均的であるといえます。遺伝的にビルビン酸キナーゼ欠乏症や進行性網膜萎縮症になりやすいと言われています。どちらも加齢とは無関係に、2歳くらいから発症する疾患のため、定期的に動物病院を受診することで健康維持、早期発見に努めましょう。