【ペットのお悩み相談室】外でしかトイレをしません

しつけ・お悩み 2023.08.31

外でしかトイレをしません

できるだけ毎日散歩に行くようにしているのですが、いつからか外でしかトイレができなくなりました。雷が鳴っている日はさすがに行かないのですが、そうするとウンチを我慢しています。限界が来ると、おしっこは仕方なさそうにトイレシートにしていますが。今後のことを考えると家でしてくれた方が楽だと思い、今更ですが室内でのトイレを教えたいと考えています。よろしくお願いいたします。(パピヨン2歳)

ドッグトレーナーの回答

トイレトレーニング中の子犬の場合は、まだ完全外排泄になっていることは少ないかと思います。

「自分のお家を汚したくない」という意識の強い柴犬などは、お散歩デビューのタイミングで徐々に外排泄になりやすい場合があります。外排泄自体は全く悪いものではありませんが、飼い主さまが体調を崩しても、雨や雪が降っても、高齢になっても、どんなときでも外に連れて行ってあげる必要があるという覚悟が必要です。

そのため、愛犬の健康と安全を考えるとやはり室内で排泄できるようにトレーニングをしたほうが良いでしょう。すでに成犬になっていて外排泄が定着してしまっている場合は根気がいりますが、室内においても排泄ができるように、今からでも練習を始めましょう。以下では3つの方法をご紹介します。

基本的な方法としては、愛犬が排泄しそうになったサイン(床の臭いをかいだり、くるくる回る、オモチャで遊んだ後など)をみたら、トイレシートまで誘導する、トイレシートで成功出来たらおやつをあげる、これを繰り返すことで覚えさせます。できたらすぐにほめておやつをあげることが重要です。

とはいえ、外排泄が定着している子は、トイレシートに連れて行っても頑としてトイレをしない場合がほとんどです。 定着度合いによって頑張ることのできる方法を探してみて下さい。

1. 排泄したごほうびでお散歩へ行く

まだ外排泄が完全に定着していない場合は、すぐにその習慣をやめる必要があります。

水分を多く摂取させ、まずは「室内で排泄をする」ことに対して良いイメージをつけていきましょう。その際失敗してしまっても叱ることなく「室内でできてえらいね」と軽くほめてあげましょう。

その後、お散歩に行くようにします。

2. まずはベランダや庭で排泄できるようにする

ベランダやお庭があるご家庭の場合は、脱走や転落の恐れがないように安全柵をしっかり整えたのち、屋外にトイレシートを置き、排泄させる方法もあります。 ベランダやお庭を外と認識せず、室内同様、我慢してしまう場合もあるでしょう。その際はトイレシートでない場所で排泄してもほめてあげてくださいね。

ベランダやお庭で遊んだり体を動かし、お水を飲むことで誘発されますので、排泄しやすい環境を作ってあげましょう。そうして、ベランダやお庭に設置したトイレで用が足せるようになったならば、徐々に外に近い室内へと少しずつ距離を移動させます。玄関やベランダに通じる窓際などが良いでしょう。

場所を移動してもトイレができるようになったら、トイレシーツをトイレと認識できているということなので室内でもトイレができるようになっていきます。

3. ワンツートレーニングを行う

外排泄が定着してしまっている場合は、時間をかけて行っても良いかと思います。 お外でのお散歩中にトイレをしているタイミングで掛け声をかけるようにしましょう。「ワンツー」や「トイレ、トイレ」「ちっち」など言葉は何でも構いませんが、家族で言葉を統一することが重要です。愛犬との合言葉を作り、それを毎回唱えるようにしてください。

これを毎回毎回繰り返すことによって、ワンちゃんも「トイレをする→飼い主さまが合言葉を唱える」「トイレ=合言葉」「合言葉を唱える→トイレをする」と行動の条件付けができます。しっかりと条件付けができると「その言葉を聞くと排泄が誘発される」ようになるので、反射的に排泄を促すことができるようになります。

外で「合言葉を唱える→トイレをする」というところまで条件付けができたら、これを室内においても実施します。そろそろおしっこしたくなるだろうな、という時間になったら、トイレへ連れていき、合言葉をかけましょう。掛け声をかけて無事排泄ができたら、たくさんほめておやつを与えます。

これを何度も何度も繰り返してください。次第に室内外関わらず、飼い主さまの合言葉で用を足せるようになります。

今回は①②③の方法をご紹介させていただきましたが、完全に定着してしまった外排泄の室内排泄への移行はかなりの根気と時間を必要とします。 そのため、定着する前に「外排泄になってしまいそうだな」という段階で①で対処できるよう早めに対策しましょう。


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