イタリアングレーハウンドがなりやすい病気 症状と予防法、治療費目安をチェック

病気・健康 2023.10.20

目次

  1. イタリアングレーハウンドの健康と寿命
  2. なりやすい病気1.白内障
  3. なりやすい病気2 マラセチア皮膚炎
  4. なりやすい病気3.膝蓋骨脱臼
  5. 治療方法と治療費目安

1. イタリアングレーハウンドの健康と寿命

イタリアングレーハウンドの平均寿命は12歳~15歳と言われており、比較的長寿な犬種であるといえます。

細い足でぴょんぴょん駆け回ることから、膝の皿の骨が正常な位置から外れてしまう膝蓋骨脱臼(パテラ)になりやすいといわれています。

このように、犬種の骨格や遺伝的な要素によっても、特になりやすい傾向がある病気はいくつか存在します。こちらの記事では、イタリアングレーハウンドがなりやすいといわれている病気についてや症状、予防方法などについてご紹介します。

2. なりやすい病気①「白内障」

白内障とは、「水晶体」と呼ばれるピントを調節するレンズが白く濁って視力に影響がでてしまう病気です。

多くは遺伝によるものといわれており、シュナウザーやトイプードル、柴犬などがかかりやすいといわれています。加齢に伴い発症する老齢性が多くみられますが、6歳未満で発症するケースもあります。

白内障の症状

水晶体の濁りが進行すると、視力が低下し、ものにぶつかったり、あまり動きたがらないなどの症状がみられます。

症状が進行するにつれて目の中の炎症や、緑内障やぶどう膜炎など様々な合併症を起こす可能性が高まり、強い痛みが生じることもあります。

白内障の予防方法

白内障には様々な要因があり、遺伝性や老化、外傷など未然に防ぐという観点では対応策をとれないものが多いのが現実です。

確実な予防法ではないですが、後天性白内障では、紫外線を長時間浴びることで発症のリスクが高まるとも言われているため、紫外線量の多い昼過ぎに長時間散歩させないようにしましょう。

3. なりやすい病気②「マラセチア皮膚炎」

マラセチアという、皮脂をエサにしている菌が、異常に増殖してしまうために皮膚炎や外耳炎を起こしてしまう病気です。

普段からマラセチアは動物の皮膚や耳道に少数いるのですが、何らかの原因により増えすぎてしまうことにより起こります。ダックスフンドやパグ、フレンチブルドッグなどに多いといわれていますが、最近では、チワワやトイプードルにもみられる病気です。

マラセチア皮膚炎の症状

皮膚に炎症やべたつき、フケが発生したり、酸っぱく油っぽい独特な異臭を放ちます。かゆみが強いのが特徴で、しきりに掻きむしってしまうために、感染部位は赤くただれ、脱毛してしまうことが多いです。

マラセチア皮膚炎の予防方法

有効な予防方法はありませんが、ほかの病気が原因となっていることも多いので、定期的な健康診断が有効です。また、耳をしきりにかいて痒がる様子がみられる、耳垢が増えている、皮膚をしきりにかくなどの異常がみられたら早めに動物病院に連れて行きましょう。

4. なりやすい病気③「膝蓋骨脱臼」

膝のお皿が本来あるべきところから横方向にずれてしまうことで、後ろ足の膝関節に力が入らなくなり、歩き方に異常が出る病気です。

すべての犬種で脱臼が起こる可能性がありますが、中でもトイプードルやチワワ、ヨークシャテリアなどの小型犬は特に脱臼しやすい傾向があります。また、女の子の方が発症しやすく、発症率は男の子の約1.5倍だと言われています。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)の症状

初期の場合は痛みが発生しないこともあるため、脱臼に気付けないことが多々あります。症状が進行するに伴い、足を浮かせる頻度が増えたり、時間が長くなったりします。また、立っているときに膝をガクガク震えさせたり、遊んでいる最中に急にキャンキャン鳴いて痛がることも多いです。

脱臼は膝関節全体にダメージを与えており、骨へのダメージが蓄積すると骨の変形を、関節へのダメージが蓄積すると関節炎を起こし、最終的には歩けなくなることもあります。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)の予防方法

先天的な原因で発症するのは防ぐことができませんが、日常生活の環境を整えることでリスクはぐんと減らすことが可能です。

床にカーペットを敷くなどして滑らないようにする、爪切りや足裏の毛のカットで滑らないようにする、高いところからジャンプをさせないようにする、高い場所に上ってしまわないように家具の配置に気を付けましょう。

抱っこしたときに落としてしまわないようにする、ドッグランなどで急な方向転換など膝に負担がかかる運動は避けさせる、肥満にならないようにする、など膝に負担をかけないように気をつけましょう。

5. 治療方法と治療費目安

白内障 内科療法:手術を受けずに定期的な通院を行い内科的治療を行う場合、月に2回の通院だとして1回あたり3,000円~10,000円程度。年間6万円~10万円程度掛かります。

外科療法:外科手術を行う場合、片目25万円程度となります。両目手術を行う場合、術前検査、入院、手術、術後検診などをあわせて60万円~70万円程度という相場のようです。
マラセチア皮膚炎 内科療法により、症状を改善する投薬治療を行う場合、週に1回の通院だとして1回あたり3,000円~8,000円程度(診察料、内服薬)。

使用するシャンプーは1本、1,500円〜3,000円程度と、治療が長期にわたるにつれ高額となるケースが多いです。
膝蓋骨脱臼 内科療法:手術を受けずに定期的な通院を行い内科的治療を行う場合、月に2回の通院だとして1回あたり3,000円~10,000円程度。年間6万円~10万円程度掛かります。

外科療法:外科手術を行う場合、術前検査、入院、手術、術後検診などをあわせて20万円~40万円という相場のようです。


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