ベンガルがなりやすい病気 症状と予防法、治療費目安をチェック
目次
1. ベンガルの健康と寿命
ベンガルの平均寿命は13歳~15歳と言われており、ごく平均的な寿命であるといわれています。決して身体が弱いわけではありませんが、皮膚炎になりやすいことで知られています。そのほか、アトピー性皮膚炎や膀胱炎になりやすい傾向がありますので注意が必要です。このように、品種の骨格や遺伝的な要素によっても、特になりやすい傾向がある病気はいくつか存在します。こちらの記事では、ベンガルがなりやすいといわれている病気についてや症状、予防方法などについてご紹介します。
2. なりやすい病気①「慢性腎不全」
慢性腎不全とは、腎障害があり、持続的な糸球体ろ過量の低下が3ヶ月以上続いている病気です。糸球体とは、腎臓の毛細血管が毛玉のように絡み合った構造で、血液をろ過しています。糸球体を含む腎臓の組織に何らかの異常が起こると、腎臓の機能が徐々に低下していきます。
慢性腎不全の症状
水を飲む量が増える、尿の量が増える(多飲多尿といいます)、食欲低下、体重減少、嘔吐、脱水、貧血、口内炎などが一般的です。また、腎性高血圧から眼や脳、心血管系に異常をきたすケースもよく見られます。慢性腎不全の予防方法
慢性腎不全は確実な予防法がありません。そのため、できるだけ早期に病気を発見して、必要なタイミングで治療に入れるようにすることが大事です。高齢の子で最近水を飲む量や尿の量が増えた、という場合は獣医師に相談するようにしてください。3. なりやすい病気②「角膜炎」
目の黒目部分の表面をおおっている角膜が炎症を起こした状態をいいます。ネコちゃんの場合、他のネコちゃんとのケンカによって目に傷がつき、角膜炎になることが多くあります。角膜炎の症状
軽度な場合は無症状ですが、症状が進行すると、目を痛がりしばしばさせたり、涙や目ヤニで目の周りが汚れたりします。角膜炎が重度な場合には、多くの場合透明な角膜が白く濁ったり、黒ずんでもやがかかったようになります。角膜炎の予防方法
角膜炎は、放置するとネコちゃんの視力が低下したり、時には失明をまねいたりする病気です。早期発見を心がけ、根気よく治療を続けることが大切です。日ごろからネコちゃんの目をよく観察し、異常があったらすぐに獣医師の診察を受けるようにしましょう。4. なりやすい病気③「アトピー性皮膚炎」
ダニや花粉などのアレルゲンに対する過剰な免疫反応によって起こる皮膚炎です。生まれつきアレルギーを起こしやすい体質で、アレルゲンに対して免疫が過剰に反応してしまい、皮膚に炎症が起こってしまいます。比較的若い年齢(6ヶ月〜3歳)で発症しやすい病気ですが、全年齢で確認されます。症状は良くなったり悪くなったりを繰り返し、完治がなかなか難しい病気です。アビシニアン、ヒマラヤン、ペルシャ、シャルトリューによく見られます。
アトピー性皮膚炎の症状
かゆみから患部を掻いたり、舐めたりしてしまうことで皮膚炎になります。悪化すると、炎症や脱毛、色素沈着が生じてしまいます。アトピー性皮膚炎の予防方法
アレルゲンとの接触を避けることが予防になりますが、ネコちゃんにとって何がアレルゲンになるかは個体によって違います。一度アレルギー検査を受けてみるのをお勧めします。5. 治療方法と治療費目安
慢性腎不全 | 食事療法と皮下輸液(注射)で経過観察をしながら定期的に通院するケースが多いのですが、週に1回の通院だとして1回あたり3,000円~6,000円程度(診療費+注射)。 症状の進行度合いによっては、毎日服薬が必要となり、療法食と合わせて毎月2万円~4万円程度掛かります。 |
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角膜炎 | 治療期間は約1か月、週に1、2度の通院として、1回あたり2,000~5,000円程度。完治まで2~3万円程度かかります。 目の疾患は急に悪化する場合もあるので、最初は2~3日おきのこまめな通院と点眼などが必要となることが多いです。 |
アトピー性皮膚炎 | アトピー性皮膚炎と診断されると、定期的な通院を行い内科的治療を行うこととなります。 月に2回の通院だとして1回あたり3,000円~10,000円程度。血液検査やアレルギー検査費用が別途かかると考えると、年間6万円程度は掛かります。 |