探求心旺盛でとってもパワフル!何よりも遊ぶことが大好き「ジャックラッセルテリア」

犬の種類・生態 2023.04.18

ジャックラッセルテリア
原産国 イギリス
成犬時
目安体重
6.0kg-8.0kg
被毛タイプ ダブルコート

代表的なカラー2種

ホワイトタンのジャックラッセルテリア

ホワイトタン

ホワイトブラックタンのジャックラッセルテリア

ホワイトブラックタン

目次

  1. ジャックラッセルテリアの性格と特徴
  2. ジャックラッセルテリアの飼い方
  3. ジャックラッセルテリアを飼う際の注意点
  4. ジャックラッセルテリアがかかりやすい病気、寿命
  5. ジャックラッセルテリアのルーツ
  6. まとめ

ジャックラッセルテリアの性格と特徴

ジャックラッセルテリアは、活発で勇敢な性格と小柄ながらも筋肉質な体格が特徴的な犬種です。その性格や外見的特徴について詳しく見ていきましょう。

性格

ジャックラッセルテリアは、もともとキツネ狩りの猟犬として育成された経緯から、非常に勇敢で活発な性格を持っています。パワフルで体力があり、好奇心旺盛な性格は、まさに「怖いもの知らず」と表現するにふさわしいものです。飼い主や家族に危険が及ぶ際には、自分より大きな相手にも立ち向かうほどの勇気を持っています。
外では頼もしく堂々とした態度を見せますが、飼い主にはとてもよく懐き、実はかなりの甘えん坊という一面も持ち合わせています。何事も一生懸命で、飼い主を喜ばせたいという思いから駆け回るような無邪気な面もあり、いつまでもやんちゃな子供っぽさが抜けないことが、この犬種の魅力の一つとなっています。
また、ジャックラッセルテリアは非常に聡明で、人間の言うことをよく理解する能力を持っています。適切なしつけを行えば、飼い主の指示に従って行動できるようになります。しかし、猟犬としての素質も色濃く残しているため、動くものに対して強い興味を示し、興味を持ったものを執拗に追いかける傾向があります。

大きさ

ジャックラッセルテリアは小型犬に分類され、体高は25~30cm程度、体重は5~8kg程度が標準的です。短めな足と小柄な身体が特徴ですが、その体格からは想像できないほど筋肉質で引き締まった体つきをしています。この筋肉質な体格は、もともとの猟犬としての役割を反映しており、高い運動能力と敏捷性を支えています。

毛色

ジャックラッセルテリアの被毛には、スムース(短くやわらかな直毛)、ブロークン(スムースとラフが混ざった被毛)、ラフ(硬めのウェーブがかった長毛)の3種類があります。これらの被毛タイプは、同じ犬種でありながら異なる外見を生み出し、飼い主の好みに合わせて選択することができます。
カラーバリエーションとしては、主に以下の4種類が認められています:ホワイト(最も一般的)、ブラックホワイト、ホワイトタン、ブラックタンホワイト(トライカラー)。これらの多様な毛色と被毛タイプの組み合わせにより、ジャックラッセルテリアは個性豊かな外見を持つ犬種となっています。

ジャックラッセルテリアの飼い方

ジャックラッセルテリアを飼う際には、その活発な性格と高いエネルギーレベルを考慮した適切な飼育環境と日常のケアが必要です。十分な運動は不可欠で、毎日の散歩や遊びの時間を設けることで、その旺盛なエネルギーを発散させることができます。 食事については、栄養バランスの取れたドッグフードを与えることが重要です。活動量が多いため、エネルギー需要も高くなりますが、過食による肥満にも注意が必要です。知的刺激も重要で、パズルトイやトレーニングセッションを通じて頭脳を活性化させることができます。
社会化も忘れてはいけません。幼い頃から様々な人や動物、環境に触れさせることで、バランスの取れた性格形成を促すことができます。定期的な健康チェックとグルーミングも欠かせません。獣医師による定期検診や、歯磨き、爪切り、ブラッシングなどの日常的なケアを行うことで、健康で清潔な状態を保つことができます。

ジャックラッセルテリアを飼う際の注意点

ジャックラッセルテリアを飼う際には、いくつかの注意点があります。特に重要な、しつけ、散歩、お手入れの3点についてここでは紹介します。

しつけ

ジャックラッセルテリアは非常に聡明ですが、同時に独立心が強く、時に頑固な面もあります。そのため、早期からの一貫したしつけが非常に重要です。特に、基本的な社会化などは子犬の頃から始めるのが理想的です。
特に注意が必要なのは、猟犬としての本能から来る追跡行動です。動くものを見つけると、どこまでも追いかけてしまう傾向があるため、リコール(呼び戻し)のトレーニングは必須です。また、過度の吠え癖や掘り癖にも注意が必要で、これらの行動を適切にコントロールするためのトレーニングも重要です。
ポジティブな強化法を用いた訓練が効果的で、褒めることや報酬を与えることで望ましい行動を促します。一方で、厳しすぎる方法では逆効果となる可能性があるので避けましょう。

散歩

ジャックラッセルテリアは高いエネルギーレベルを持つため、十分な運動が欠かせません。毎日の散歩は、単なる排泄の機会だけでなく、身体的・精神的な刺激を与える重要な活動です。
理想的には、1日2回、各30分以上の散歩を行うことをおすすめします。ただし、散歩中は常にリードを使用し、安全に配慮することが重要です。前述の追跡本能により、突然走り出す可能性があるためです。
また、散歩以外にも、庭でのボール遊びやアジリティなどのドッグスポーツを取り入れることで、より効果的にエネルギーを発散させることができます。ただし、子犬や高齢犬の場合は、過度な運動による関節への負担に注意が必要です。

お手入れ

ジャックラッセルテリアのお手入れは、被毛のタイプによって若干異なります。スムースコートの場合は週1回程度のブラッシングで十分ですが、ラフコートやブロークンコートの場合は、週2〜3回のブラッシングが必要になります。
定期的なグルーミングは、被毛の健康を保つだけでなく、皮膚の状態を確認する良い機会にもなります。また、耳掃除や歯磨き、爪切りなども定期的に行う必要があります。
入浴は必要に応じて行いますが、頻繁な入浴は皮膚の乾燥を招く可能性があるため、月1回程度が適切です。ただし、泥遊びなどで著しく汚れた場合は、その都度洗い流す必要があります。
これらのお手入れは、飼い主とワンちゃんのボンディングを深める良い機会にもなります。優しく丁寧に行い、ポジティブな経験として捉えられるようにしましょう。

ジャックラッセルテリアがかかりやすい病気、寿命

ジャックラッセルテリアの平均寿命は13歳から16歳程度と言われており、小型犬の中でも比較的長寿な犬種です。比較的健康な犬種として知られていますが、もちろん飼うにあたって健康上の問題には注意が必要です。
最も注意すべき健康問題の一つは、パテラ(膝蓋骨脱臼)です。これは、激しく走り回ることから関節に負担がかかり、膝の骨がずれてしまう病気です。重症化すると歩行困難になる可能性があるため、予防と早期発見が重要です。予防策としては、床にカーペットを敷いて滑りにくくする、爪切りや足裏の毛のカットを定期的に行う、高いところからのジャンプを避けるなど、日常生活で足への負担を軽減する工夫が必要です。
その他にも、レッグ・カルベ・ペルテス病(大腿骨頭壊死症)、進行性網膜萎縮症(PRA)、白内障、難聴などの遺伝子性の疾患が報告されています。
また、小型犬に共通する問題として、歯周病にも注意が必要です。定期的な歯磨きやデンタルケア用のおもちゃの使用が予防に効果的です。
ワンちゃんにとって、適切な食事、十分な運動、定期的な健康診断を行うことで、より長く健康的な生活を送ることができるでしょう。

こちらの記事では、ジャックラッセルテリアがなりやすい病気、症状や予防法、治療費の目安をご紹介していますので、参考にしてみてください。

ジャックラッセルテリアのルーツ

ジャックラッセルテリアの誕生は19世紀中ごろのイギリスにさかのぼります。この犬種の生みの親は、イギリスケネルクラブの創立者の一人でもあるイギリスの牧師、ジャック(ジョンの別称)・ラッセルです。
ラッセル牧師は熱心なキツネ狩りの愛好家で、このスポーツにより適した犬種を作り出すことを目指しました。彼の目標は、スタミナと俊敏さを兼ね備え、地上ではキツネを追跡し、地下の穴に逃げ込んだキツネを追い出すことができる小型の猟犬を作ることでした。
この目的を達成するため、ラッセル牧師は近所の牛乳屋から購入した「トランプ」という名の白いテリアを、当時のフォックステリアと交配させました。「トランプ」は、ほぼ全身が白く、耳と目の周りにわずかな茶色の斑点がある犬でした。この犬の特徴は、現在のジャックラッセルテリアにも受け継がれています。

興味深いことに、ジャックラッセルテリアは長年にわたり公式には犬種として認定されていませんでした。これは、ラッセル牧師自身が、自身の犬種が「ショードッグ」として扱われることを望まなかったためです。彼は、自身の犬種が作業犬としての能力を失うことを恐れていたのです。
結果として、ジャックラッセルテリアは長い間「作業犬」として非公式に存在し続けました。公式に犬種として認定されたのは比較的最近のことで、国際畜犬連盟(FCI)に正式認定されたのは2003年のことです。

まとめ

ジャックラッセルテリアは、19世紀のイギリスで生まれた活発で勇敢な小型犬種です。キツネ狩りの猟犬として育成された経緯から、高いエネルギーと知性を持ち、飼い主に忠実で愛情深い性格を持っています。体高25~30cm、体重5~8kg程度の小柄な体格ながら筋肉質で、多様な毛色と被毛タイプがあります。適切な運動と一貫したしつけが重要で、特に追跡本能の管理には注意が必要です。健康面では膝蓋骨脱臼などに注意が必要ですが、適切なケアにより13~16年の長寿が期待できます。活発で愛らしい性格から、適切な飼育環境と理解ある飼い主のもとで素晴らしい家族の一員となる犬種です。

ジャックラッセルテリア一覧