犬のしつけ教室「ウィジードッグクラブ」

取材・インタビュー 2023.07.03

全国のホームセンターと提携して、ドッグトレーナーを派遣しているウィジードッグクラブ様。

飼い主さまのお話を聞いて、各ご家庭ごとに”オーダーメイド”のトレーニング方法を提案・実践するという同スクールでは、遊びを通じて楽しくしつけを行う、ということに重点を置いています。

今回はウィジードッグクラブ代表の島本さまと、現役のドッグトレーナーである石川さま(下写真)に、大田区田園調布にある東京本部で、同スクールの理念や特に力を入れているドッグダンスについて、詳しくお話を伺いました。(取材日2023年1月12日)

-ウィジードッグクラブさんはどのようなしつけ教室なのでしょう?特徴やポイントを教えてください。

カインズさんをはじめとする全国のホームセンターと提携しており、センター内のペットコーナー内の一角でしつけ教室を実施しています。中が見えるようにガラス張りの空間にしていたり、ショップやエレベーターホールの一角を区切って実施していることから、外から見てどんなことをしているのかが見てわかりやすい、身近に感じることができて足を運びやすい環境になっているのではないかと思っています。

当スクールの理念として、「犬と遊ぶ」ということに重点を置いています。遊ぶということだけ伝えるとイメージが湧きづらいと思うのですが、遊びを通じてワンちゃんと飼い主さまがコミュニケーションを円滑にとれるようにしていきたい、という思いが大前提にありますね。飼い主さまがしてほしい行動をどのように伝えればよいのか、という点を、遊びを通じて理解させて実施させていく、という感じです。楽しく実施することができる教室、というのをモットーにしています。

そうはいっても正直に言えば、なかには噛み癖があったりなど攻撃性が強い子もいますし、100%楽しいことだけをするというのは難しいです。しかし、飼い主さまもできるだけワンちゃんと楽しく接することができるようにということを常に考えています。

-トレーニングの内容を教えてください

マテやお座りなどの、基本訓練、ドッグトレーニングを教えるクラスもありますが、特になにも問題はないけれど、もっといろいろなことができるようになりたいという飼い主さまとワンちゃんを対象にするクラスもあります。その代表がドッグダンスですね。

当スクールはドッグダンスにも力を入れており、発表会や競技会を定期的に開催しています。ワンちゃんとともに趣味を持つ、といいますか、ペットを飼っているからこそ体験できる楽しいことを、できるだけ多く経験してもらいたいと考え、しつけなどのトレーニング以外も幅広くご案内させていただいています。

-はじめてくる方はどんな方が多いのでしょうか?

何かしら困ったことが発生して、という方が多いですね。1歳手前や、生後8カ月9カ月くらいでお迎えして問題行動が気になって、という方が多い気がします。もちろん、パピーだけでなく、成犬や2歳以上などから通ってくださる方も多いので、年齢制限はなく受講してもらっています。

-そうしたお悩みがある場合は、どのようなレッスンになりますか?

教室によって多少違いはありますが、初回は1対1です。最初からグループレッスンはしませんね。

まずはトレーナーがワンちゃんの状態を見させていただき、そのうえで飼い主さまがどのように育てていきたいかをヒアリングします。そして、ワンちゃんに必要なトレーニング内容や頻度、改善予測値などのプランニングを行い、飼い主さまにご案内のうえ、適したクラスをご提案しています。

1対1のクラスとグループレッスンを対象にしたクラス双方があり、両方ともにメリットデメリットがあります。それについても実際にワンちゃんの様子を見て、飼い主さまにもヒアリングの上で、どちらが良いかをご提案させていただいています。

やはりヒアリングが何より大切ですね。正直、ワンちゃんの状態や問題行動はある程度分類分けができるのですが、最終的にどのような形に持っていきたいのか、というのは、飼い主さまの要望や家庭環境(留守番時間、お散歩回数など)による部分も大きいのです。

飼い主さまの意思を尊重しつつも、何よりワンちゃんが一番楽しく暮らせるように、ということが重要だと考えています。そういう意味では、ワンちゃんよりも飼い主さまに変わってもらわないといけないことも多くあります。

「犬も人も笑顔にする」が当スクールのスローガンです。ワンちゃんが楽しく暮らせるように、初回でしっかり話を聞かせてもらって、どのように進めていけばいいかを理解してもらったうえで進めていく。レッスン内容はそのご家庭ご家庭に合わせて組ませてもらっています。

当日、取材に参加してくれたボーダーコリーのナラちゃん

-料金体系やレッスンの回数について教えていただけますか

詳細はお問い合わせいただければと思いますが、目安としては1回1時間5000円前後ですね。各教室によって多少コースや金額に変動があるほか、トレーニングの回数設定は、トレーナーによって差があります。ワンちゃんの状況によってご提案させていただいております。

-レッスン内容はトレーナーさんに任されている部分も多いのでしょうか?

そうですね。クラス設定はある程度トレーナーに任せています。

基本的なクラスに加えて、特色や個性があるため、トレーナーからこんなトレーニングはどうか、と提案があれば本部が確認をして、採用しています。

例えば、子犬向けやシニア向け、ノーズワークなどのほかにも、飼い主さま向けの栄養学(手作りご飯を作ろうなど)や一芸発表会などを実施しているクラスもありますね。 また、ほかのしつけ教室と比べてイベントが多い点が特徴かもしれないです。これらについてもトレーナー発案で実施しています。参加者はイベントによってさまざまで、受講者のみを対象にしていることもあれば、新規の方に開放していることもあります。

そのほかにも、本部主催で年に二回のドッグダンス大会や、秋は運動会など、ワンちゃんと飼い主さまがみんなで楽しめるイベントを実施しています。
※通常のトレーニング以外で、人気があるクラス

  • ドッグダンス
  • ノーズワーク
  • シニア
  • バランスボール
  • フィジカルトレーニング
  • 飼う前に勉強しようというクラス
  • ベビークラス(ワクチン完了前)

-トレーナーさんはどのような人が多いのでしょう?

全国のトレーナーさんは業務委託という形で所属しているのですが、ほとんどの方がウィジードッグアカデミーの卒業生ですね。

また卒業生の方じゃなくても弊社の理念に賛同していただけるスタッフなので、しつけの方針や方法はある程度統一されています。そのうえで、先述したような各自の色を出してもらっています。また、女性が圧倒的に多いですね。9割ほどでしょうか。年齢的には40代-50代が多いですね。

-ドッグダンスについて教えていただけますか

ドッグダンスとは、イギリス発祥のドッグスポーツです。本来は盲導犬や使役犬が余生を過ごすためのスポーツでした。

愛玩犬としてではなく、人間のために日々働いてきた彼らは、リタイアしたからといって急に何も役割を与えられなくなると、生活に張り合いがなくなるほか、認知症などのリスクも増えてしまうんですね。

アジリティやフリスピーがドッグスポーツの2代主流ですが、そうした激しいスポーツは、年齢があがってきたワンちゃんには適しません。それに比べてドッグダンスは簡単な動きが多いことから、リハビリ的要素もあり、そうした引退犬たちに人気を博しました。音楽がありさえすればよく、ワンちゃんのペースで楽しめるのが特徴です。

当スクールでは、10年以上前からドッグダンスをトレーニングの中で、取り入れています。受講者さんたちからも人気が高く、2009年からは年に二回、春と秋に関東と関西でドッグダンス大会を開催しています。コロナ渦で2020年のみは開催を見送りましたが、それ以外は定期開催していますね。

最近はドッグダンスを行うスクールが増えてきたこともあり、分散していますが、コロナ前は関東だけで参加者が100組程度。関西は2日間に分けて170組程度参加するほど盛況でした。順位が付かない発表会形式もあれば、順位が付く形式もあり、飼い主さまの意向に合わせて参加することができます。

-参加するワンちゃんはどのような子が多いのですか?

サイズも犬種も様々ですね。最近はチワワ、ミニチュアダックス、ポメ、トイプーやマルプー、チワックスなどが多いですが、中型犬や大型犬もいます。 本来ドッグダンスは余生を楽しむ趣味として発祥したものですが、現在はシニアだけでなく、子犬も成犬も年齢層関係なく取り組まれていますよ。

もともとは何かしらの問題行動を改善するためにしつけ教室にやって来た子も、通常のトレーニングクラスを卒業して、ドッグダンスクラスに進級してきてくれる方が多いですね。

また、最初から、飼い主さまとワンちゃんとの関わり方を学ぶ中で、ドッグダンスを覚えることもあります。その過程でマテやダウンなどのコマンドは完璧にマスターして、基本的なトレーニングはもう必要ないけれども、ドッグダンス自体が楽しい、もっとこういう技を覚えたい、などということで、もう10年以上ドッグダンスに通ってくださっている方もいらっしゃるほどです。

ドッグダンス競技会の様子

-10年以上とは凄いですね!長く通われる方が多いのでしょうか?

そうですね。これができるようになったから「卒業」などではなく、ずっと続ける方が多いですね。

ドッグダンスにはまると、皆さん年に2回の大会を目標に練習を始めるのです。一つ終わると、さて次は何をしようか、という感じでしょうか。しつけやトレーニングではなく、趣味としてステップアップしていくわけです。

確かに最初は何かしらの問題行動があって、という方が多いのですが、この教室に来ると楽しそう、とおっしゃっていただき、問題行動自体が改善後も月に一度ドッグダンスで通ってくださっている方もいます。

ドッグダンスは音楽さえあればいいので、家で練習できますし。技も無数にあるんですよ。なので、足腰が弱くなって、お散歩に行きづらくなってきたシニアのワンちゃんなどにもやはり人気がありますね。ダンスについてはそのワンちゃんに合わせた曲を当てこめばいいですし、ワンちゃんができる範囲のことで良いので。飼い主さまとも遊びの延長でコミュニケーションをとることができ、健康にも役立つのです。

-これからワンちゃんを迎え入れようとする方へのメッセージがあれば

せっかくワンちゃんをお迎えするならば、沢山遊んでほしいですね。それが当教室の理念です。ワンちゃんといろいろな経験をしてほしいと考えています。

教室でもドッグダンスを主力として様々なイベントを実施していますが、例えばワンちゃんと一緒にアウトドアでキャンプをしたり、海でSUPなどをしたりと、とにかくしつけだけではなく、飼い主とペットというのを超えて、一歩先の関係性を構築してほしいです。

ワンちゃんを飼うことで運動量が増え、私たち人間の健康にも寄与することは言うまでもないですが、幸福度も非常に高まると思うのです。

ぜひワンちゃんと沢山お出かけをしてほしいですし、旅行や遊びに行くときも常にワンちゃんが一緒という世の中にしていきたい。その大前提としてしつけは大切です。それができたうえでどんどん外に出かけてほしいなと思っています。

加盟店情報

店舗・会社情報 ウィジードッグクラブ株式会社
所在地 〒145-0071 東京都大田区田園調布1-6-17
電話番号 03-5483-4910
公式サイト https://wiz-dog.com/
Email info@wiz-dog.com
特典 初回特典:カウンセリング無料
継続特典:合計金額より10%OFF

子犬・子猫一覧