vol.47:どんなに人間が色々やっても無理だったことが、兄弟が出来たことによって心がオープンになっていくのが分かりました。

多頭飼い先輩に聞いてみた! 2023.09.19

飼い主さまプロフィール

頭数 6頭
品種 ミニチュアダックスフンド(推定13歳)、チワプー(5歳)、チワックス(4歳)、カニンヘンダックスフンド(4歳)、カニンヘンダックスフンド(11ヶ月)、カニンヘンダックスフンド(8ヶ月)
多頭飼い歴 5年

目次

  1. 多頭飼いをしようとしたきっかけ
  2. 実際多頭飼いをしてみた感想
  3. 先住ペットとの相性は?

―まず、2頭目以降を迎えようと思ったきっかけを教えてください。

最初のダックスちゃんを長男が土手で保護しました。翌日動物病院にて健康診断をしてもらった結果、お腹に大きな縫い後があり、傷跡が去勢手術での大きさではありえない大きさだから、詳しく調べなければわからないが病気での手術後か資格のない人がお腹を開いた可能性が大きいと説明を受けました。

警察にも届を出しましたが、保護した場所は悪質なブリーダーがもう産めない犬を捨てる場所と説明されて。迷い犬の張り紙を周辺に貼りましたが、まったく連絡は来なくて、警察の方から警察で保護するのも1週間までで、その後は保健所にいき殺処分になる可能性があると‥。

その話を聞き家族会議で我が家で飼い主が見つかるまで面倒を見てあげようということになりました。それから1ヶ月経っても飼い主が見つからず、私達は情もわき、更に最初に言われた「見つからなければ殺処分」という言葉が頭をよぎり、まずは1頭目のダックスちゃんを家族として迎える決心をしました。

一番上に映っているのが、13歳のダックスちゃん。小さい子達を自分の子のようにお世話をしてあげています
しかしこの子が、常に人に怯え家具やベッドの下に潜りこんでいました。ご飯もみんなが寝るまで食べない、泣くこともしない姿を見ていてとても辛かったです。更に我が家は共働きだったため、「日中寂しくないように、仲間がいたら家具の裏から出てきてくれるんじゃないか…」との期待から兄弟を作ってあげたかった、と言うのが多頭飼いのはじまりでした。

爆睡とはこのことでしょう

―実際に2頭目以降を迎えてみていかがでしたか

我が家にとってはとても良かったです。

心を閉ざしていた保護した1番目のワンちゃんが2匹目を迎えたことにより、2番目の子が部屋を走り回ったり鳴いたりご飯を美味しそうに食べてる姿を見て、少しずつ表に出てくるようになりました。さらには一緒に遊んだり、下の子が音に反応して鳴くと、一緒に鳴くようになりました。また、母性が働いたのかトイレを教えたり添い寝してあげたり、普段は遠目で見ていても、2番目が危ないことをしそうになると近くに行って止める仕草をしたり‥

どんなに人間が色々やっても無理だったことが兄弟が出来たことによって心がオープンになっていくのが分かりました。 その後3番目から6番目と増えていくのですが、どのワンちゃんも教えてもいないのに1番目をお母さんのように慕っています。

お母さんのようにくっついていますね
1番目のワンちゃんも年々歳をとって体力的には衰えていってもおかしくないのに、下の子達に負けずに散歩で坂道を登ったり、ドッグランで走り回ったり‥ 最初に来た時よりも行動力も食欲も若返っているように見えます。

カニヘンダックスの年少さんチーム

―ずばり、一番皆さんが気になる点だと思うのですが、先住ペットとの相性はどうでしたか。

我が家は、ダックス系が好きな犬種なので2番目以外はダックス系ですが、後から迎えた兄弟全てに最初のワンちゃんの優しさが伝わっているのか、どの子も喧嘩もせず、皆んな順番にお迎えした下の子の面倒を見てくれているので本当の兄弟のようです。

大好きな飼い主さまのもとに大集合です

編集後記

今回は6頭のワンちゃんと暮らす多頭飼い先輩さんにお話を伺いました。最初のダックスちゃん、人間からよほど嫌なことをされたのだと思います。人間に対する恐怖心が薄らぎ、本来のワンちゃんらしさを取り戻せたのは、飼い主さまの辛抱や努力はもちろん、無邪気な後輩ワンちゃんたちがいたおかげなのでしょう。あの日土手でダックスちゃんを保護してくれたお子様、それを受け入れてくれた親御様に心より感謝いたします。兄弟沢山の大家族で、まだまだたくさん楽しいことをしようね!

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