マンションで飼いやすい犬種は?注意点や育てる際のポイントも解説

「マンションで飼いやすいワンちゃんは?」
「マンションで飼う際の注意点って何?」
「育て方のポイントを知りたい」
マンションにお住まいの方のなかには、このような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。小型犬をはじめ、無駄吠えが少なかったり、性格が穏やかだったりするワンちゃんは、マンションでも飼いやすいでしょう。
この記事では、マンションで飼いやすい犬種について解説します。ほかにも、マンションで飼う際の注意点や育て方のポイントについて触れていきます。
この記事を読むことで、マンションでどのようなワンちゃんなら飼育できるか判断できるでしょう。ぜひ、最後までお読みください。
目次
- マンションで飼いやすい犬種の特徴
- マンションで飼いやすい小型犬
- マンションでワンちゃんを飼う際の注意点
- マンションでワンちゃんを飼う際のポイント
- マンションでも飼いやすい犬種を探して日々を充実させよう!
マンションで飼いやすい犬種の特徴

マンションで飼いやすい犬種の特徴は、3つあります。
- 無駄吠えが少ない・鳴き声が小さい
- サイズが小さい
- 穏やかな性格
ワンちゃんを見つける際は、これらの特徴を参考にしてみましょう。ここからは、それぞれの特徴を解説します。
特徴1. 無駄吠えが少ない・鳴き声が小さい
マンションで飼いやすいのは、無駄吠えが少なく鳴き声が小さい犬種です。声が響きにくいと、夜中にうるさいなどの騒音トラブルを抑えやすくなります。
たとえばフレンチブルドッグやパグのような鼻が短い「短頭種」は、鳴き声が比較的小さいのが特徴です。また、愛玩犬として生まれた狆(ちん)やキャバリアのような小型犬は、吠えにくい犬種として知られています。
ただし、どんな犬種でも環境やストレスによって吠えることはあります。快適に暮らすためにも、しつけをおこない、安心できる環境を整えることが大切です。
特徴2. サイズが小さい
マンションでワンちゃんを飼うなら、小型犬のようなサイズが小さい子のほうが向いています。なぜなら、サイズが小さいワンちゃんは運動量が比較的少なく、室内でも十分に遊べるからです。そのため、広い庭がない集合住宅でも、限られたスペースで楽しく過ごせるでしょう。
さらに、小型犬は体重が軽い点でもマンションでの飼育に向いています。中型犬や大型犬よりも足音が響きにくく、足音がうるさいなどの騒音トラブルを抑えやすいでしょう。また、エレベーターや共用部分で抱っこしやすく、ほかの住人とすれ違う場合でも移動しやすいのもメリットです。
特徴3. 穏やかな性格
穏やかな性格の犬種は興奮して吠えることが少なく、マンションでも飼いやすいでしょう。
警戒心が強い犬種はインターホンの音や外部の物音に反応して吠えやすい特徴があります。特に牧羊犬・牧畜犬をルーツに持つウェルシュコーギーペンブロークや、狩猟犬をルーツに持つジャックラッセルテリアなどが当てはまります。
一方で、マルチーズやキャバリアなどの温厚な犬種は、外部の物音に過剰に興奮せず、静かに過ごせます。しつけしやすい犬種も多く、マンションなどの室内で過ごすのはもちろん、はじめてワンちゃんを飼う方にもおすすめです。
マンションで飼いやすい小型犬

マンションで飼いやすいおすすめの小型犬は、以下の通りです。
- トイプードル
- マルチーズ
- パグ
- ペキニーズ
- キャバリア
- 狆(ちん)
- チワワ
- ビションフリーゼ
- ヨークシャーテリア
ここからは、それぞれの犬種の特徴について解説します。
トイプードル
無駄吠え | 少ない |
---|---|
人懐っこさ | 初対面の人・ほかのワンちゃんとも仲良くできる |
しつけやすさ(育てやすさ) | 知能が高く、言葉をよく理解する |
トイプードルは抜け毛が少なく、体臭もほとんどありません。この点はマンションでの生活に適しているといえます。ただし、毛が絡まりやすいため少なくとも週に2~3回のブラッシングが必要です。放置すると毛が伸びてお手入れしにくくなるため、定期的にトリミングしましょう。
また、穏やかな性格で、飼い主以外の人にもフレンドリーに接することができます。ほかのワンちゃんとも仲良くできるため、毎日多くの人と接するマンション生活の中で人気者になるかもしれません。
知能の高さは小型犬のなかでもトップクラスで、飼い主の言葉を理解します。比較的しつけしやすく無駄吠えも少ないため、はじめてワンちゃんを飼う人にも適しています。
マルチーズ
無駄吠え | 少ない |
---|---|
人懐っこさ | 家族・子どもとも仲良くできる |
しつけやすさ(育てやすさ) | 知能が高く、温厚な性格 |
マルチーズは、垂れ耳で真っ直ぐな毛が特徴の小型犬です。成犬でも体重は3〜4kg程度とコンパクトで、抱っこしやすいサイズ感です。基本的にはホワイト1色のみですが、なかには淡いベージュや黄味がかったカラーの子もいます。
無駄吠えが少なく、抜け毛や体臭もほとんどないため、マンションなどの集合住宅でも飼いやすいワンちゃんといえます。子どもや他のペットとも仲良く過ごせる子が多いため、他の住民に吠えるということも少ないでしょう。
一方で、マルチーズは毛が長く絡みやすいため、毎日のブラッシングが欠かせません。放置すると毛が伸びて床を引きずるほどになるため、定期的なトリミングも必要です。また、涙やけが出やすい傾向があるため、こまめなケアを心がけましょう。
性格に関しては温厚で甘えん坊です。知能も高くしつけやすいため、子どもや他のペットとも仲良く過ごせる子が多く、犬をはじめて飼う方にもおすすめです。
パグ
無駄吠え | 少ない |
---|---|
人懐っこさ | 明るく、飼い主に忠実 |
しつけやすさ(育てやすさ) | 知性、環境への順応性が高い |
パグは、鼻が低く、しわの多い顔が印象的な小型犬です。無駄吠えが少なく、居住環境にも慣れやすいことから、マンションなどの集合住宅でも飼いやすいワンちゃんといえます。明るく陽気でありながら、飼い主に対して忠実な性格なのも育てやすいポイントでしょう。
ただし、抜け毛は多いので定期的なブラッシングが必要です。また、パグの魅力でもある顔のしわに汚れが溜まりやすいため、こまめにケアしてあげてください。
性格に関しては活発で遊ぶことが大好きです。運動不足になるとストレスをためやすいため、毎日短時間でも散歩に連れて行ってあげるのが良いでしょう。暑さに弱いため、夏場は涼しい時間帯を選んで散歩するよう注意してください。
ペキニーズ
無駄吠え | 少ない |
---|---|
人懐っこさ | 飼い主に対して甘えん坊 見知らぬ人には冷たい態度を取ることが多い |
しつけやすさ(育てやすさ) | 警戒心が低い。飼い主に従順 |
ペキニーズは、鼻が低く胴長短足な体型と、豊かな被毛に覆われた獅子のような風貌が特徴の小型犬です。中国原産で、名前は首都・北京に由来しています。
無駄吠えが少なく、大きな音や刺激にも過剰に反応しにくい犬種です。日常の環境音にも順応しやすく、静かに暮らせる点からもマンションで飼いやすい点といえるでしょう。
ただし、長く密な被毛は換毛期に大量に抜けることがあり、衣類やカーペットに毛が付着しやすくなります。毛玉を防ぐためにも、週に1〜2回のブラッシングを習慣にしましょう。
性格に関してはマイペースで、どこか猫のような気質を持ち合わせています。飼い主には甘えん坊で愛情深く接しますが、知らない人にはそっけない態度を見せることもあります。気分屋な一面もありますが、その自由な性格も魅力といえるでしょう。
しつけに対しても素直に応じやすく、はじめて犬を飼う方にもおすすめです。落ち着いた性格と穏やかな暮らしぶりで、室内飼いにも非常に向いています。
キャバリア
無駄吠え | 少ない |
---|---|
人懐っこさ | 初対面の人・ほかのワンちゃんとも仲良くできる |
しつけやすさ(育てやすさ) | 知能が高く、言葉をよく理解する |
キャバリアは、垂れた耳とやや胴長な体型が特徴の小型犬です。小型犬のなかではやや大きめで、成犬で6〜8kgほどになることもあります。
穏やかで愛嬌たっぷりの性格で、吠えることが少なく、攻撃性もほとんど見られません。物静かに過ごせる子が多いため、マンションなどの集合住宅でも飼いやすい犬種といえるでしょう。近隣への騒音トラブルが起きにくく、周囲の部屋に対しての音を気にする方にもおすすめします。
人懐っこく他の犬とも仲良くできるため、多頭飼いや来客の多い家庭にも向いています。頭がよく、飼い主の言葉をよく理解するため、しつけもしやすい点も魅力です。
ただし、被毛はダブルコートで抜け毛が多いため、週に2〜3回のブラッシングが必要です。特に白い毛の子は涙やけが目立ちやすいため、目元のケアもこまめに行いましょう。
狆(ちん)
無駄吠え | 少ない |
---|---|
人懐っこさ | 見知らぬ人にも愛嬌を振りまく |
しつけやすさ(育てやすさ) | 大人しく穏やかな性格 |
狆(ちん)は鼻が短く、垂れ耳が特徴の小型犬です。性格は大人しく穏やかで、無駄吠えも少ないため、マンションなどの集合住宅でも飼いやすい犬種です。物静かに過ごすことができるため、近隣への音の配慮が必要な環境で飼う場合にも適しています。
また、見知らぬ人にも愛嬌をふりまく一面があり、人懐っこさも持ち合わせています。ただし、大声や騒がしい環境(音の大きな環境)がやや苦手なため、小さな子どもがいる家庭では落ち着ける空間づくりが必要です。
狆の被毛は豊富で、換毛期には抜け毛が目立ちます。週に数回のブラッシングで、毛の絡まりなどを防ぎましょう。
チワワ
無駄吠え | 多い |
---|---|
人懐っこさ | 飼い主には愛情深く甘えん坊 |
しつけやすさ(育てやすさ) | 知能が高く、言葉をよく理解する |
チワワは「世界一小さな犬種」といわれる小型犬で、立ち耳と小さな体が特徴です。限られたスペースでも飼いやすく、マンションでも人気の犬種です。
毛並みは2種類あり、「スムースコート」は短毛で光沢があります。一方で、「ロングコート」は柔らかく長毛です。いずれにしても、チワワは抜け毛が多いため、週1〜2回のブラッシングをおこないましょう。
性格に関して、飼い主には甘えん坊ですが、警戒心が強く吠えやすい面もあります。知能が高く人の言葉をよく理解するため、しつけ自体はしやすい犬種ですが、マンションで飼う場合には早い段階でのしつけを心がけると良いでしょう。
ビジョンフリーゼ
無駄吠え | 少ない |
---|---|
人懐っこさ | フレンドリーで誰にでも愛嬌を振りまく 飼い主に対して甘えん坊 |
しつけやすさ(育てやすさ) | 頭がよく従順 |
ビションフリーゼは純白の巻き毛が特徴の小型犬です。無駄吠えが少なく、穏やかな性格のため、マンションでも飼いやすい犬種といえます。ただし、お手入れをしないと毛が絡まってしまいます。美しさを保つためにも、週に3回以上のブラッシングを心がけましょう。
性格に関しては、人懐っこくフレンドリーで、誰にでも愛嬌を振りまきます。マンションで多くの人とすれ違う中で人気者になる可能性もあるでしょう。
ビジョンフリーゼは大変頭が良い犬種です。また飼い主に対しては甘えん坊で、従順でしつけもしやすいので、初めての飼い主にとっても魅力的なワンちゃんといえます。
ヨークシャーテリア
無駄吠え | 多い |
---|---|
人懐っこさ | 飼い主に対して愛情深い |
しつけやすさ(育てやすさ) | 記憶力、学習能力が高い |
ヨークシャーテリアは、スチールブルーとタンの配色が美しい小型犬で、細くしなやかな直毛が特徴です。小柄で省スペースでも飼いやすい点もマンション向きといえます。ただし、毛が絡まりやすいことからこまめなブラッシングと定期的なトリミングが必要です。
ヨークシャーテリアは、警戒心が強く吠えやすい面があります。記憶力、学習能力に関しては高く、教えたことをきちんと覚えてくれるため、周囲の住民への音に配慮したい方は早めなしつけを心がけると良いでしょう。
性格に関しては甘えん坊で、特に飼い主に関しては愛情深いのが特徴です。遊び好きですが運動量はそれほど多くなく、軽い散歩で十分です。
マンションでワンちゃんを飼う際の注意点

マンションでワンちゃんを飼う際は、以下3つのポイントに注意しましょう。
- 物件の管理規約を確認する
- 床や壁の傷対策をしておく
- 共用部分の使用方法に気をつける
ここからは、それぞれの注意点について解説します。
1.物件の管理規約を確認する
マンションでワンちゃんを飼う際は、必ず管理規約を確認しましょう。ペット可の物件でも、犬種やサイズ、頭数に制限を設けている場合があります。
また、共用部分での移動方法やベランダでの飼育、しつけに関するルールが定められていることも少なくありません。無断で飼育するとトラブルの原因となり、最悪の場合は退去を求められることもあります。
トラブルを防ぐためにも事前に管理組合や管理会社に確認し、必要な手続きを済ませておきましょう。
2.床や壁の傷対策をしておく
ワンちゃんを迎え入れる前に、床や壁の傷対策が必要です。賃貸マンションはオーナーの所有物であり、傷がついたまま退去すると修繕費を請求される可能性があります。
床や壁の傷対策としては、以下のような方法があります。
- 床にカーペット・マットを敷く
- フローリングにワックスを使用する
- 壁に保護シートを貼る
床は爪で傷つきやすいため、カーペットやマットを敷きましょう。フローリングには、ワックスなどのコーティング剤を使用すると傷がつくのを防止できます。また、男の子は壁におしっこをかける場合があるため、保護シートを貼っておくと安心です。
子犬の頃は特にイタズラをしやすいため、事前に対策をおこないましょう。
3.共用部分の使用方法に気をつける
マンションで飼う際は、共用部分の使用マナーに注意しましょう。ペット可の物件であっても、住人のなかには動物が苦手な方やアレルギーのある方もいるかもしれません。使い方によっては迷惑をかける可能性もあるでしょう。
そこで、以下のような配慮が必要です。
- 共用部分ではだっこしたりバッグに入れたりして移動する
- すれ違うときは相手からなるべく遠ざかる
- ベランダでのブラッシングは避ける
- 敷地内での散歩は避ける
共用部分では、ほかの住人に迷惑がかからないよう配慮しながら過ごしましょう。
マンションでワンちゃんを飼う際のポイント

マンションでワンちゃんを育てる際は、以下3つのポイントを意識しましょう。
- リラックスできる空間を作る
- よい行動をしっかりと褒めて信頼関係を育む
- 飼い主が愛情を持ちつつ落ち着いて接する
ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
ポイント1. リラックスできる空間を作る
マンションでワンちゃんを飼う際は、リラックスできる空間を作るよう心がけましょう。ワンちゃんが快適に過ごすには、ストレスをかけない配慮が必要です。
マンションには広い庭がなく、スペースが限られているケースがあります。運動不足にならないよう、散歩の時間を確保し、室内でもおもちゃを使った遊びを取り入れましょう。
また、飼い主とのスキンシップも重要です。ブラッシングやマッサージを通じてスキンシップをとることで、ワンちゃんは安心感を得られます。
このように、日々のコミュニケーションを意識すると、ワンちゃんが安心してくつろげる環境になります。
ポイント2. よい行動をしっかりと褒めて信頼関係を育む
しっかりと褒めて伸ばすことで、壁を噛んだりものを壊したりしないワンちゃんに育ちます。よい行動をした際にすぐに褒めると、「これが正しい行動だ」と認識して次回もその行動を繰り返すようになるからです。
また、褒められることでワンちゃんにも自信がつき、飼い主との信頼関係が深まります。
ポイント3. 飼い主が愛情を持ちつつ落ち着いて接する
ワンちゃんは飼い主の感情を敏感に感じ取るため、愛情を持って接することで、安心感を得て穏やかな性格に育ちます。信頼関係が生まれると家が安全な場所だと認識し、リラックスして過ごせるでしょう。
愛情を注ぐだけではなく、落ち着いた態度で接することも大切です。むやみに驚かせたり、興奮しすぎたりすると、ワンちゃんはストレスを感じてしまいます。
ワンちゃんの性格や習性を理解して心地よい環境を提供することが、よい関係を築く秘訣です。
マンションでも飼いやすい犬種を探して日々を充実させよう!

マンションでこれからワンちゃんを飼おうという方には、小型犬のようなサイズが小さいワンちゃんをおすすめします。なかでも、短頭種や愛玩犬のような鳴き声が小さい犬種や、穏やかな性格のワンちゃんは限られたスペースでも飼いやすいため、マンション暮らしの方に向いています。
ワンちゃんを迎え入れる前に、必ず物件の管理規約を確認しましょう。ペット可の物件でも、犬種やサイズ、頭数に制限を設けているケースがあります。また、床や壁の傷対策をおこない、共用部分の使用にも気を配る必要があります。
マンションでワンちゃんが快適に過ごすためには、ストレスのない環境作りが必要です。毎日の散歩や室内遊び、ブラッシングを通じて愛犬とのスキンシップを大切にし、リラックスできる空間を提供しましょう。
愛情を持って接し落ち着いて対応することで、ワンちゃんは安心感を得て穏やかな性格になります。よい行動をしたらしっかりと褒め、叱る際は最小限に抑えることが効果的です。こうした意識によってワンちゃんとの信頼関係が築け、日々の生活がより充実します。
これからワンちゃんを迎え入れるマンション暮らしの方は、ぜひこの記事で紹介したポイントを参考にしてください。