ネコちゃんの夏バテ対策：「いま」知ってほしい！ペットのウェルネスコラムvol.29

知識・お役立ち 2025.9.17

（※本記事は、当社がお送りしているメールマガジン「『いま』知ってほしい！ペットのウェルネスコラム」を一部編集して掲載しています）

まだ残暑が続いていますが、元気にお過ごしでしょうか。

そんな今の時期に気になるのがネコちゃんの「夏バテ」です。
ネコちゃんに、最近「なんとなく元気がない」「いつもよりご飯を食べない」といった様子が見られる場合、暑さによって「夏バテ」してしまっているかもしれません。

そこで、今回はネコちゃんの「夏バテ」とその対策についてお伝えします。

1. ネコちゃんの夏バテ

ネコちゃんは一般に暑さに強いと言われていますが、湿度の高い環境は苦手であり、高温多湿な日本の夏のような環境下では、夏バテすることがあります。
室内であっても気温の変化が大きいと、体温を一定に保とうとする機能自体が疲れてしまい、結果的に体の不調を招く場合があります。

特に免疫力の未熟な子猫やシニア猫は夏バテがきっかけとなり、他の病気につながる可能性もありますので、注意が必要です。

ネコちゃんの夏バテの症状は、以下のようなものが挙げられます。

気になる症状がある場合には、早めにかかりつけの動物病院さまか、お近くのペッツファースト動物病院へご相談くださいね。

夏バテを予防するために、以下のような対策がおすすめです。

お部屋の中では常に十分なお水が飲めるよう、水飲み場を複数設置するようにしましょう。特に水分摂取量の少ないネコちゃんは夏の間はウェットフードや水分の多いおやつを活用することで、水分補給も期待でき、泌尿器の病気の予防にもつながります。

室温は25℃、湿度は50～60％を目安にエアコンを使用して室温を一定に保つようにしましょう。
お部屋の中で自由に過ごすネコちゃんの場合、ネコちゃんが長い時間を過ごすお気に入りの場所の温度を把握し、特に暑さに弱いネコちゃんの場合は、その場所に合わせた温度管理をしましょう。

ここからは、ネコちゃんにおすすめの夏バテ対策グッズをご紹介します。

水分・電解質・ブドウ糖を補うイオンバランス粉末飲料です。より効率的な水分補給、速やかなエネルギー・電解質の補給ができます。暑い時期の水分補給など様々な場面で役立ちます。

多くの動物病院でも取り扱いがある、ネコちゃん向けの経口補水液です。水分摂取が低下しがちなネコちゃんでもおいしく飲むことができ、暑い時期に心配な飲水不足をサポートします。

ネコちゃんも飼い主さまも元気に秋を迎えられるように、引き続き夏バテ対策を実施しましょう。
今回は以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。

ペッツファースト所属獣医師　小野絢子

日本大学生物資源科学部獣医学科卒業を卒業。子犬・子猫の健康診断やワクチン接種、ペットショップへの往診業務の経験から、すべてのペットと飼い主さまがより幸せに、そして健康に過ごすことができるような情報発信を行なっています。