ワンちゃんに洋服って必要なの?

ペットと暮らす 2023.05.18

目次

  1. ワンちゃんに服って必要なの?その答えは・・・
  2. ワンちゃんに服を着せるメリット
  3. ワンちゃんが服を嫌がる理由
  4. 服に慣れさせるコツ
  5. 「軽く」て「着やすい」服を選んで
  6. さいごに

ワンちゃんに服って必要なの?その答えは・・・

最近はペットを飼う方が増えたこともあり、お洋服を着ているワンちゃんが増えてきた気がしますが、洋服なんて着せない、という方もいるでしょう。これは飼い主さまや人間側の考え方による部分も多く、何が正しい、正しくないということではありません。

実際、数年前ならばお洋服を着ているワンちゃんはどちらかというと少数派だったかと思います。 お散歩をしていると「犬が服を着てる!」なんて好奇の目を浴びたこともありました。「犬を人間扱いして」「飼い主の自己満足じゃないか」と、急にそんな方向性に話題が向かい、驚いたこともあります。

もちろん犬種による部分や地域差もある気がしますが、果たして犬に服は必要なのか。
このテーマはもうずいぶんと昔からよく聞く話題です。

犬に服が必要か、という問いに対しては、必要な子には必要、その一言に尽きます。
また、『状況によっては』必要です、というのが正しい答えです。

ワンちゃんに服を着せるメリット

体温調節ができる

ワンちゃんに服を着せることで、寒さ・暑さに弱い犬を守ることができます。 例えばイタリアングレーハウンドやトイプードル、チワワなどは冬の寒さには非常に弱いです。 冬は防寒対策をしてあげないと体調を崩す可能性があります。

また、真夏の場合も服を着せてあげたほうが良いでしょう。 30度近い夏場は、日光を直接浴びることで熱中症のリスクは高まります。特に毛色が黒い子は、被毛に熱を吸収しやすいことから脱水症状を起こす可能性もあります。夏場は風通しが良かったり、水で湿らせるベストなど冷感効果のある服が非常に効果がありますよ。

また、紫外線も皮膚によくありません。日焼けなど急性のものと、長年にわたる蓄積により皮膚ガンなどの病気になるリスクを高めるといった慢性のものがあります。

けがや病気の予防

お散歩に行く習慣があるワンちゃんにとって怪我のリスクはつきものです。うっかり草むらに入り込んでしまったり、とがった枯れ枝に触れてしまうこともあるでしょう。そんな時に服を着せていることで、皮膚を直接傷つけることがなく、そうした怪我を防ぐこともできます。ひっかき傷程度ならば、洋服の糸がほつれる程度で、ワンちゃんが直接ケガをすることを避けることができるでしょう。

また、虫やダニにがくっついたり、刺されたりするのを防いだりすることもできます。

抜け毛の防止

カフェや公共施設に入る時には、周りの人への配慮のために着せるという飼い主さまもいます。実際、洋服を着せていることで、毛がそのまま床に落ちず、洋服の内側にくっつくので、公共の場での被毛の飛散を防ぐことができます。

お世話の手間を軽くする

雨上がりなど梅雨時の散歩は行くたびにドロドロになってしまい、毎回お風呂に直行という方も多いのではないでしょうか。お洋服を着せることで、身体が汚れる部分が限られるので、毎回のお手入れがグッと楽になります。また、お散歩に行き、変な種をたくさん体中につけてくるあの現象も、ある程度避けることができるのです。

ワンちゃんが服を嫌がる理由

そうはいっても、洋服を嫌がってきてくれない、洋服を見せると嫌がる、という子もいるのではないでしょうか。

洋服を嫌がる原因としては、主に以下の3点があげられます。

  • 違和感がある
  • 動きづらい
  • 嫌な思いをした
例えば、体のサイズに合わないきつい服を着せられて、不快な気分になっていたり、丈が長すぎるお洋服を着て歩きづらかったりなどが大きな理由です。

また、飼い主さまがお洋服を見せるだけで逃げ回るなど、過度に嫌がる場合は、以前洋服を着る時に過去に嫌な思いをしたことが考えられます。例えば、袖がある服を着せようとして無理な体勢にした、服を着せようとして肉球に飼い主さまの爪があたってしまった、などです。

一度嫌な思いをしていると、トラウマとしてワンちゃんの心に苦手意識は残っています。

あまりにストレスに感じるようならば、服を着せない、という選択もありますが、術後に患部に触れさせないように、どうしても服を着させたい、というケースもあるかもしれません。 そのためにはまずは不快感を軽減して洋服に慣れてもらうことが重要です。『洋服を着るといいことがある!』と思ってもらうようにしましょう。

服に慣れさせるコツ

服に慣れさせるコツとしては、まずは難易度が低い、袖がないタイプの服(タンクトップタイプ)を着ることから始めましょう。

このタイプの洋服は袖口が緩く作ってあるものが多いので、頭を通してしまえばスムーズに腕も既定の位置に入るでしょう。間違っても足を引っ張ったりしないように、優しく袖に通してあげてください。

そうして、お洋服を着れたらご褒美におやつをあげます。これを繰り返すことで『服を着る=ご褒美をもらえる』自分にとってうれしいことが起きる、と学習させます。 お散歩が好きなワンちゃんならば、その後お散歩に行ってあげましょう。お家遊びが好きなワンちゃんならば、ご褒美で目いっぱい遊んであげてください。

このように、洋服を着た後はワンちゃんにとって嬉しいことを与えることによって、洋服に対する苦手意識をどんどん忘れさせていきましょう。

「軽く」て「着やすい」服を選んで

重たい服やサイズが合わず動きづらい服は、ストレスを与える可能性があるので、愛犬にあった服を選ぶように心がけましょう。

腕を通す必要があるタイプの長袖や、足を入れる必要があるつなぎタイプのお洋服は、服に苦手意識があるワンちゃんにとっては、着るのにかかる時間が長いため、更に苦手意識を増幅させます。

また、リボンやボタンがついている服はとっても可愛いのですが、普段着慣れていないワンちゃんだとオモチャ代わりにしてしまう可能性があります。誤飲の可能性があるので、まずはシンプルなデザインの服を選ぶことを心掛けてください。

さいごに

いかがでしたか。 服を着せたほうが良いケースもありますが、体温調節が得意な子や、洋服が苦手でストレスを感じてしまうこの場合は、無理に着せる必要はありません。

確かに、おしゃれな洋服を着たワンちゃんはとても可愛いですよね。最近は飼い主さまとのペアルックも多く、「ワンちゃんを飼ったら、一緒にオシャレをして出かけたい!」そんな風に考えている方もいるかもしれません。

しかし、人間側の都合で服を着せることで、愛犬がストレスを感じてしまっては本末転倒です。飼い主さまがしたいこと、ではなく、ワンちゃんにとってどちらが良いか、という軸からズレないようにして、考えてあげてくださいね。


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