ミヌエットがなりやすい病気 症状と予防法、治療費目安をチェック
目次
1. ミヌエットの健康と寿命
ミヌエットの平均寿命は12歳~14歳と言われており、ごく平均的な長さであるといわれています。決して身体が弱いわけではありませんが、椎間板の圧力を支えられず椎間板が損傷する病気である、椎間板ヘルニアになりやすいことで知られています。このように、品種の骨格や遺伝的な要素によっても、特になりやすい傾向がある病気はいくつか存在します。こちらの記事では、ミヌエットがなりやすいといわれている病気についてや症状、予防方法などについてご紹介します。
2. なりやすい病気①「椎間板ヘルニア」
背骨同士をつなぐクッションの役割をしている椎間板(ついかんばん)が、何らかの原因によって正常の位置から飛び出してしまい、背骨の中にある脊髄を圧迫する病気です。圧迫する箇所によって、首や胸部、腰など様々なところに症状が出ます。椎間板ヘルニアの症状
痛みやふらつき、うまく歩けないという症状から始まります。抱っこしたときに痛がる場合は注意が必要です。また腰を丸めて歩く、お腹が張っているなどの症状も見られます。症状が進行するにつれて、ふらついてうまく歩けない、足を全く動かせない、力を入れることができないため、トイレでおしっこやうんちができず、漏らしてしまうといった症状がみられます。
椎間板ヘルニアの予防方法
まずは食事や運動を管理することで肥満にならないよう体重管理することが重要です。また、足腰への負担をかけないためにも、ジャンプや階段の上り下りなど過度な運動を避けることや、滑りやすいフローリングは関節に負担をかけるため、カーペットやマットを敷くなどの工夫をしましょう。こまめに足裏の毛をカットすることも重要です。
3. なりやすい病気②「甲状腺機能亢進症」
甲状腺は、喉の気管あたりにある小さな臓器で、新陳代謝を促進する甲状腺ホルモンを分泌しています。その甲状腺から甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気が甲状腺機能亢進症です。甲状腺機能亢進症の症状
甲状腺ホルモンの過剰によって、体重減少、活動性低下、多飲多尿、嘔吐や下痢、多食、被毛の粗号、頻脈、高血圧といった様々な症状が現れます。しかし、猫自身は食欲旺盛で活発に動き回るため、一見して発症がわかりにくい病気です。甲状腺機能亢進症の予防方法
早期発見、早期治療が大切です。動物病院でのこまめな検診をお勧めします。ご自宅では、ネコちゃんの行動や飲水量、尿量などのチェックを行ないましょう。4. なりやすい病気③「肥大型心筋症」
心筋症とは、心臓の筋肉(心筋)そのものに異常が出てくる病気です。その中でも心筋が分厚くなる病気が肥大型心筋症です。肥大型心筋症では心筋が分厚くなり心室が狭くなると同時に、柔軟性が低下するため心臓がうまく膨らむことができなくなり、その結果全身に十分な血液を送ることができなくなります。
肥大型心筋症の症状
症状も無く身体検査で偶然見つかるケースもあれば、呼吸困難を起こし救急で運ばれて発覚するケースもあります。ネコちゃんの肥大型心筋症は有病率約15%ととても高く、発症年齢も3ヶ月から17歳と幼少期から高齢の猫までとても幅広いことが特徴です。
肥大型心筋症の予防方法
残念ながら明確な予防法がありません。肥大型心筋症はネコちゃんに非常に多く見られ、またかなり幼少期から発症する可能性があるとても怖い病気です。診断も容易ではないことから、心臓のエコー検査を含めた定期的な全身の健康診断を受診することをお勧めします。5. 治療方法と治療費目安
椎間板ヘルニア | 内科療法:絶対安静により症状改善を待つ場合は、週に1回の通院だとして1回あたり3,000円~5,000円程度。加えて状態を確認するための定期的なレントゲン検査費用や消炎剤・鎮痛剤などの投薬代が発生します。 外科療法:内科治療では十分でなく、外科手術が必要となる場合は、手術費用や入院費用、術前検査費用(CTやMRIなど)を併せて25万円~40万円ほどかかります。 |
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甲状腺機能亢進症 | 定期的な通院を行い、症状の進行具合を確認しながら内科的治療を行うこととなります。月に1回の通院だとして1回あたり3,000円~7,000円程度。年間3万円~7万円程度掛かります。 |
肥大型心筋症 | 残念ながら有効な治療法はなく、ステロイド剤の免疫抑制療法(強心薬、β遮断薬やCaチャネル拮抗薬)と血栓塞栓症の予防薬の投与により、症状をコントロールする維持治療が一般的です。月に2回の通院だとして1回あたり3,000円~8,000円程度。毎日の服薬に定期的な検査を行うとなると年間5万円~12万円程度掛かります。 |