ノルウェジャンフォレストキャットがなりやすい病気 症状と予防法、治療費目安をチェック

病気・健康 2023.10.27

目次

  1. ノルウェジャンフォレストキャットの健康と寿命
  2. なりやすい病気1.慢性腎不全
  3. なりやすい病気2.肥大型心筋症
  4. なりやすい病気3.糖尿病
  5. 治療方法と治療費目安

1. ノルウェジャンフォレストキャットの健康と寿命

ノルウェジャンフォレストキャットの平均寿命は11歳~14歳と言われており、平均的であるといわれています。最もなりやすい病気としては、毛球症(もうきゅうしょう)が挙げられます。

毛球症とは毛づくろいをしたときに少しずつ飲み込んだ毛がうまく吐き出せず消化器官に残ってしまい、胃や腸でさまざまな症状を起こす病気です。

このように、品種の骨格や遺伝的な要素によっても、特になりやすい傾向がある病気はいくつか存在します。こちらの記事では、ノルウェジャンフォレストキャットがなりやすいといわれている病気についてや症状、予防方法などについてご紹介します。

2. なりやすい病気①「慢性腎不全」

慢性腎不全とは、腎障害があり、持続的な糸球体ろ過量の低下が3ヶ月以上続いている病気です。

糸球体とは、腎臓の毛細血管が毛玉のように絡み合った構造で、血液をろ過しています。糸球体を含む腎臓の組織に何らかの異常が起こると、腎臓の機能が徐々に低下していきます。

慢性腎不全の症状

水を飲む量が増える、尿の量が増える(多飲多尿といいます)、食欲低下、体重減少、嘔吐、脱水、貧血、口内炎などが一般的です。また、腎性高血圧から眼や脳、心血管系に異常をきたすケースもよく見られます。

慢性腎不全の予防方法

慢性腎不全は確実な予防法がありません。そのため、できるだけ早期に病気を発見して、必要なタイミングで治療に入れるようにすることが大事です。高齢の子で最近水を飲む量や尿の量が増えた、という場合は獣医師に相談するようにしてください。

3. なりやすい病気②「肥大型心筋症」

心筋症とは、心臓の筋肉(心筋)そのものに異常が出てくる病気です。

その中でも心筋が分厚くなる病気が肥大型心筋症です。肥大型心筋症では心筋が分厚くなり心室が狭くなると同時に、柔軟性が低下するため心臓がうまく膨らむことができなくなり、その結果全身に十分な血液を送ることができなくなります。

肥大型心筋症の症状

症状も無く身体検査で偶然見つかるケースもあれば、呼吸困難を起こし救急で運ばれて発覚するケースもあります。ネコちゃんの肥大型心筋症は有病率約15%ととても高く、発症年齢も3ヶ月から17歳と幼少期から高齢の猫までとても幅広いことが特徴です。

肥大型心筋症の予防方法

残念ながら明確な予防法がありません。肥大型心筋症はネコちゃんに非常に多く見られ、またかなり幼少期から発症する可能性があるとても怖い病気です。診断も容易ではないことから、心臓のエコー検査を含めた定期的な全身の健康診断を受診することをお勧めします。

4. なりやすい病気③「糖尿病」

膵臓で作られるインスリンの作用不足によって引き起こされる病気です。

初期では発見が難しく、病状の進行とともに白内障や腎疾患、肝疾患など、多くの合併症を伴うことが多いので注意が必要です。ブリティッシュショートヘアやノルウェージャンフォレストキャット、アビシニアンで多いといわれていますが、生活習慣などによって全ての品種で発症する可能性があります。

糖尿病の症状

初期症状としては、尿量が増え、水をよく飲むようになります。また、食欲があるのに体重が減少する症状などがみられます。さらに症状が進行すると食欲や元気の低下、嘔吐や下痢などの症状を引き起こします。さらに重症になると神経障害や昏睡などを起こし、死に至ることがあります。

糖尿病の予防方法

糖尿病の予防としては、ストレスの軽減、栄養バランスの整った食事管理が最も重要となります。また、適度な運動を心がけて太らせないことや避妊手術の実施なども有効です。脂質や炭水化物が多い偏ったフードやおやつの与え過ぎは肥満を起こしやすく、急激に血糖値が上がるこよで、糖尿病は発症しやすくなります。運動も日常的に行うことで、体重管理もきちんと行いましょう。

5. 治療方法と治療費目安

慢性腎不全 食事療法と皮下輸液(注射)で経過観察をしながら定期的に通院するケースが多いのですが、週に1回の通院だとして1回あたり3,000円~6,000円程度(診療費+注射)。症状の進行度合いによっては、毎日服薬が必要となり、療法食と合わせて毎月2万円~4万円程度掛かります。
肥大型心筋症 残念ながら有効な治療法はなく、ステロイド剤の免疫抑制療法(強心薬、β遮断薬やCaチャネル拮抗薬)と血栓塞栓症の予防薬の投与により、症状をコントロールする維持治療が一般的です。月に2回の通院だとして1回あたり3,000円~8,000円程度。毎日の服薬に定期的な検査を行うとなると年間5万円~12万円程度掛かります。
糖尿病 定期的な通院を行い食事指導を受けながら内科的治療を行うこととなりますが、週に1回の通院だとして1回あたり3,000円~5,000円程度(診察料)。インスリン注射の費用は病院によっても異なりますが、目安として毎月2万円~3万円程度かかるケースが多いです。


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