ロシアンブルーがなりやすい病気 症状と予防法、治療費目安をチェック
目次
1. ロシアンブルーの健康と寿命
ロシアンブルーの平均寿命は10歳~13歳と言われています。あまり大病はかからないといわれていますが、他の品種に比べるとほんの少しですが、寿命が短い傾向があるとされています。最もなりやすい病気としては、糖尿病が挙げられます。もともと太りやすい体質であることや、遺伝やストレスも関係していると言われていますが、生活習慣などによって全ての品種で発症する可能性があります。
このように、品種の骨格や遺伝的な要素によっても、特になりやすい傾向がある病気はいくつか存在します。こちらの記事では、ロシアンブルーがなりやすいといわれている病気についてや症状、予防方法などについてご紹介します。
2. なりやすい病気①「糖尿病」
膵臓で作られるインスリンの作用不足によって引き起こされる病気です。初期では発見が難しく、病状の進行とともに白内障や腎疾患、肝疾患など、多くの合併症を伴うことが多いので注意が必要です。
ブリティッシュショートヘアやアメリカンショートヘア、ノルウェージャンフォレストキャットやアビシニアンなどで多いといわれていますが、生活習慣などによって全ての品種で発症する可能性があります。
糖尿病の症状
初期症状としては、尿量が増え、水をよく飲むようになります。また、食欲があるのに体重が減少する症状などがみられます。さらに症状が進行すると食欲や元気の低下、嘔吐や下痢などの症状を引き起こします。さらに重症になると神経障害や昏睡などを起こし、死に至ることがあります。
糖尿病の予防方法
糖尿病の予防としては、ストレスの軽減、栄養バランスの整った食事管理が最も重要となります。また、適度な運動を心がけて太らせないことや避妊手術の実施なども有効です。脂質や炭水化物などが多い偏ったフードやおやつの与え過ぎは肥満を起こしやすく、急激に血糖値が上がるこよで、糖尿病を発症しやすくなります。食事管理に加え、運動も日常的に行わせ、体重管理もきちんと行いましょう。
3. なりやすい病気②「尿路結石症」
尿路結石症(にょうろけっせきしょう)とは、膀胱や尿道に砂や石のような物質(結石)がたまってしまう病気です。結石が存在する部位によって、腎結石、膀胱結石、尿道結石などと分類されることもあります。
尿路結石症の症状
結石に刺激されることによって膀胱が傷ついて痛みが出たり、おしっこがしにくくなったりします。また、発熱や食欲不振など全身的な症状が出ることがあります。特に尿道に詰まり、おしっこが全く出なくなると、尿毒症を起こしたり、膀胱破裂、腎機能障害などを引き起こすこともあります。閉塞した状態が長く続くと命にかかわることもあります。
尿路結石症の予防方法
基本的な予防としては、水分をたくさん取らせ、おしっこの回数と量を増やすことです。ドライフードからウェットフードに切り替えることも効果的といわれています。ミネラル成分を調整して、結石のできにくい体質にすることで、結石のできる原因のひとつである尿路感染症の予防をすることができます。
4. なりやすい病気③「慢性腎不全」
慢性腎不全とは、腎障害があり、持続的な糸球体ろ過量の低下が3ヶ月以上続いている病気です。糸球体とは、腎臓の毛細血管が毛玉のように絡み合った構造で、血液をろ過しています。糸球体を含む腎臓の組織に何らかの異常が起こると、腎臓の機能が徐々に低下していきます。
慢性腎不全の症状
水を飲む量が増える、尿の量が増える(多飲多尿といいます)、食欲低下、体重減少、嘔吐、脱水、貧血、口内炎などが一般的です。また、腎性高血圧から眼や脳、心血管系に異常をきたすケースもよく見られます。慢性腎不全の予防方法
慢性腎不全は確実な予防法がありません。そのため、できるだけ早期に病気を発見して、必要なタイミングで治療に入れるようにすることが大事です。高齢の子で最近水を飲む量や尿の量が増えた、という場合は獣医師に相談するようにしてください。
5. 治療方法と治療費目安
糖尿病 | 定期的な通院を行い食事指導を受けながら内科的治療を行うこととなりますが、週に1回の通院だとして1回あたり3,000円~5,000円程度(診察料)。 インスリン注射の費用は病院によっても異なりますが、目安として毎月2万円~3万円程度かかるケースが多いです。 |
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尿路結石症 | 内科療法:食事療法を行いながら、利尿剤などでの排尿促進や抗生物質投与投薬治療を行い、結石が自然に排出されるのを待つ場合は、週に1回の通院だとして1回あたり3,000円~6,000円程度。エコー検査により完治が確認されるまでの期間、毎月2万円~3万円程度
外科療法:内科治療では十分でなく、外科手術での摘出が必要となる場合は、15万円~20万円ほどかかります。 |
慢性腎不全 | 食事療法と皮下輸液(注射)で経過観察をしながら定期的に通院するケースが多いのですが、週に1回の通院だとして1回あたり3,000円~6,000円程度(診療費+注射)。 症状の進行度合いによっては、毎日服薬が必要となり、療法食と合わせて毎月2万円~程度掛かります。 |