小さな体と潤んだ瞳が人気の理由 世界一小さな犬種「スムースコートチワワ」

原産国 | メキシコ |
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成犬時 目安体重 |
1.5kg-3.0kg |
被毛タイプ | ダブルコート |
人気のカラー6種

ブラックタン

チョコタン

ブルータン

トライ

クリーム

クリームホワイト
目次
スムースコートチワワの性格と特徴
スムースコートチワワは、小さな体と潤んだ瞳が特徴的な世界一小さな犬種として知られています。その性格や外見的特徴は、多くの人々を魅了し続けています。以下では、スムースコートチワワの性格、大きさ、毛色について詳しく見ていきましょう。
性格
スムースコートチワワは、見た目とは裏腹に気が強く活発な性格をしています。しかし、その強さは必ずしも勇敢さを意味するわけではありません。実際には、非常に怖がりな一面も持ち合わせています。外では強がっているものの、内心では不安を感じているという、愛らしい矛盾した性格を持っています。
また、スムースコートチワワは非常に知能が高いことでも知られています。人間の言葉をよく理解し、適切なしつけを行えば、飼い主の指示に素早く反応することができます。
大きさ
スムースコートチワワは、世界で最も小さな犬種として知られています。成犬の体重は通常1.5kg~3kg程度で、体高は15cm~23cm程度です。この小さな体格は、アパートや小さな住居でも飼育しやすいという利点があります。
頭部の特徴的な形状は「アップルヘッド」と呼ばれ、頭のてっぺんが丸く、中央が隆起しています。この形状は脳の発達によるものだと言われており、チワワの高い知能と関連していると考えられています。
毛色
スムースコートチワワは、最も多様な毛色を持つ犬種の一つとして知られています。主な毛色には、ブラック、ホワイト、フォーン(淡い茶色)、チョコレート、クリーム、レッドなどがあります。また、単色だけではなく、タン(ブラックタン、チョコタンなど)、バイカラー(クリームホワイトなど)のほかにトライカラーも存在します。
同じ基本色でも、細かい色の入り方によって全く異なる印象を与えることがありますので、オンリーワンの子を見つけることができるでしょう。
スムースコートチワワの飼い方
スムースコートチワワはその小柄なため怪我しやすいので注意が必要です。安全な環境づくりを心がけましょう。
運動は、日々の散歩や室内での遊びで確保し、運動不足で太りすぎないようにします。また、寒さに弱いため、散歩の時に限らず、冬は服を着せるなど保温に注意が必要です。食事の量は体型を見ながら調整しましょう。
そのほかに、定期的なブラッシングで被毛の健康を保つことも欠かせません。
スムースコートチワワを飼う際の注意点
スムースコートチワワを飼う際には、いくつかの注意点があります。特に重要な、しつけ、散歩、お手入れの3点についてここでは紹介します。
しつけ
スムースコートチワワは非常に賢い犬種ですが、適切なしつけが不可欠です。特に、無駄吠えの防止は重要です。早期からの社会化と一貫したトレーニングにより、良い行動を強化し、問題行動を最小限に抑えることができます。
ポジティブな強化法を用いて、基本的な命令(お座り、伏せ、待て等)を教えましょう。また、他の犬や人々との適切な交流方法も教える必要があります。チワワの警戒心の強さを考慮し、様々な環境や状況に慣れさせることが大切です。
散歩
スムースコートチワワは小柄な体格のため、長時間の激しい運動は必要ありません。しかし、定期的な適度な運動は健康維持に不可欠です。1日2回、15~20分程度の散歩が理想的です。
散歩中は、チワワの小さな足に合わせてゆっくりとしたペースを心がけましょう。また、気管虚脱のリスクを考慮し、首輪ではなくハーネスを使用することをお勧めします。暑い日や寒い日は、チワワの体温調節能力が限られているため、散歩時間を調整する必要があります。
お手入れ
スムースコートチワワの被毛は短いですが、ダブルコート(二層構造の被毛)のため、定期的なお手入れが必要です。週に1~2回、ラバーブラシなどを用いてブラッシングを行いましょう。これにより、抜け毛を減らし、皮膚の健康を保つことができます。 また、定期的な爪切りや歯磨きも重要です。小さな口のため歯の問題が生じやすいので、歯科ケアには特に注意を払う必要があります。耳掃除も定期的に行い、耳の中の汚れや湿気をチェックしましょう。
スムースコートチワワがかかりやすい病気、寿命
スムースコートチワワの平均寿命は11歳~15歳程度で、小型犬としては平均的な寿命といえます。しかし、いくつかの健康上の問題に注意が必要です。
最も注意すべき病気の一つは、膝蓋骨脱臼(通称パテラ)です。これは膝の骨がずれてしまう病気で、小型犬に多く見られます。また、気管虚脱という気管が変形してしまい呼吸が出来なくなる病気も多くみられます。遺伝が影響していると考えられており、明確な予防法はわかっていないのですが、お散歩中はリードを引っ張らないことや、首回りを圧迫しないように肥満にさせないようにするなど、小さなころから気を付けましょう。
そのほか、小さな体格のため、低血糖や歯の問題にも注意が必要です。定期的な獣医のチェックと適切な食事管理が、チワワの健康維持には不可欠です。
こちらの記事では、チワワがなりやすい病気、症状や予防法、治療費の目安をご紹介していますので、参考にしてみてください。
スムースコートチワワのルーツ
スムースコートチワワの起源は古く、メキシコにさかのぼります。9世紀頃には既に「テチチ」と呼ばれるチワワの原種が存在していたとされ、マヤ文明の遺跡から遺骨が発掘されています。
一度は絶滅したと考えられていたテチチですが、1850年に再発見され、アメリカに持ち帰られました。その後、ミニチュアピンシャーなど小型のスパニエル系との交配を経て、現在のような小さなサイズに固定化されました。発見された土地にちなんで「チワワ」と名付けられました。
最初に発見されたチワワは短毛タイプの「スムースコートチワワ」でした。後に、ロングコートタイプは長毛種との交配によって生まれました。このように、スムースコートチワワは長い歴史と進化の過程を経て、現在の姿になったのです。
まとめ
スムースコートチワワは、世界最小の犬種として知られる愛らしいペットです。小さな体と大きな個性を持ち、飼い主に深い愛情を示す一方で、見知らぬ人には警戒心を示す複雑な性格を持っています。高い知能と多様な毛色が特徴的で、適切なケアと愛情があれば、アパートなどの小さな住居でも飼育可能です。ただし、膝蓋骨脱臼や気管虚脱などの健康問題には注意が必要です。適切なしつけ、運動、お手入れを行うことで、長く幸せな時間を過ごすことができるでしょう。