短いマズルと真ん丸な目が愛嬌たっぷり 日本原産の愛玩犬「狆(ちん)」

犬の種類・生態 2023.04.18

原産国 日本
成犬時
目安体重
3.0kg-6.0kg
被毛タイプ シングルコート

代表的なカラー

白黒

狆(ちん)は白と黒を基調としたツートンカラー1種類のみです

目次

  1. 狆(ちん)の起源
  2. 狆(ちん)の特徴
  3. 狆(ちん)の性格
  4. 狆(ちん)の飼いやすさ
  5. 狆(ちん)の寿命と気を付けたい病気

狆(ちん)の起源

原産国は日本で非常に古い歴史を持ちます。そもそもどのように日本に伝わってきたのかについては諸説あるのですが、古い文献によると732年に韓国から日本の宮廷に献上された犬が狆の祖先であろうと言われています。この時持ち帰られた犬は、ペキニーズやシーズーに近い見た目をしていたのではないかと推測されます。この後約100年の間に、数多くの狆が渡来していますが、その後も狆の人気は続き、愛犬家で知られている徳川綱吉時代には江戸城でペットとして飼われていました。上流社会の女性たちの間で「抱き犬」として大の人気で、庶民の間でも狆を飼うことが一種のステイタスであると位置づけられているなど、多くの市民のあこがれの存在でした。

狆(ちん)の特徴

短いマズルと両側に離れた真ん丸な目、垂れさがった大きな耳が特徴です。機嫌が良い時には口角をあげてニコッとスマイルを見せてくれます。コンパクトで引き締まったボディでゆったり歩く姿は非常に優雅で、気品が溢れています。カラーはブラックホワイトとレッドホワイトがありますが、どちらも毛色は白をベースに黒か赤の斑が入ります。

狆(ちん)の性格

物静かで穏やかな性格をしています。飼い主さんのことが大好きで、元気に走り回るというよりも、静かにピタッとくっついていることが好きな犬種です。大人しい性格ですが、人見知りというわけではなく、見知らぬ人にでも愛想を振りまくような人懐っこい子が多いです。一方で、少々神経質な面もあり長時間のお留守番が続くと寂しさからストレスを溜めてしまうので、しっかりとスキンシップをとってあげることが望まれます。

狆(ちん)の飼いやすさ

大人しい性格で興奮して吠えたり走り回ることも少ないので、しつけもしやすく、初めてペットを飼う方にもおすすめです。小型な身体でそれほど多くの運動量は必要としないので、毎日お散歩に行けるか不安、という方や、年配の方にも向いています。ふわふわで毛量豊かな被毛はシングルコートなので抜けづらいのですが、毛が柔らかいことから絡まったり毛玉ができやすいので、日々のブラッシングは必須です。賑やかな環境や大きな声などは苦手なので、小さいお子様がいる場合は生活環境に配慮が必要です。

狆(ちん)の寿命と気を付けたい病気

狆の平均寿命は11歳~14歳と言われており、小型犬としては平均的な寿命といえます。鼻が短いため、パグなどと同様、短頭種気道症候群になりやすい傾向があります。鼻が短い構造から引き起こされる病気のため、明確な予防法はないのですが、何よりリスク要因の除去が大切となります。肥満や興奮、高温は呼吸器への負担が増えますので、常日頃から適正な体重を保つため食事管理を徹底しましょう。また、目が大きいことから、角膜炎や結膜炎など目の疾患にも注意が必要です。命にかかわることが少ない眼疾患ですが、放置するとワンちゃんの視力が低下したり、時には失明をまねいたりする病気です。早期発見を心がけましょう。


狆(ちん)一覧