ペット保険の種類
目次
1. はじめに
ペット保険とは、ペットがケガをしたり病気になった際に、病院で支払うべき診療費の一部を保証してくれる保険です。その支払限度額や、対象となる治療の内容は、それぞれ加入している保険タイプで異なりますが、いずれにせよいざという時に家計を助けてくれることには変わりがありません。金額に対する不安が減るため、ちょっとした体調不良等でも気軽に病院を受診出来たり、万が一疾患が判明しても、受けさせてあげられる治療の選択肢が広がることがペット保険に加入するメリットです。
今回はペット保険の様々な「種類」についてお伝えします。
2. 扱う会社の違い
保険会社
ペット保険を販売しているのは、損害保険会社です。損害保険契約者保護機構に加入しているため、万が一会社が倒産しても一定割合は保証されます。(保険金や返戻金)少額短期保険業者
少額短期保険業者はその名のとおり、「少額」で「短期」の保険のみを取り扱っている保険会社です。2006年に法改正がされたことで、新たに誕生しました。少額短期保険業者が扱える保険には制約があり、保険金額が少額で、かつ保証期間は1年が基本で、長くても2年です。貯蓄型の保険は取り扱いができず、いわゆる掛け捨ての保険のみに限られています。また、少額短期保険業者は損害保険契約者保護機構に加入していないため、会社が倒産した場合にも今まで支払ってきた保険料金は保証されず、一切救済措置がないことが多いです。(資本金の額によっては、救済措置があります)
そういった意味でも安心感から、少額短期保険ではなく、通常の損害保険会社が展開している保険を選ぶ方もいます。
3. 補償タイプの違い
定率補償型
診療費のうち、一定割合の保証が受けられるタイプです。ペット保険では50%や70%のものが多く、これは契約時にどのプランに申し込むかによって決まります。通院や入院、手術、薬代としてかかった費用の一定割合が保険金として支払われます。治療時に差し引いた金額のみ支払えばよいケースと、事後申請で振り込まれるケースもありますが、いずれにせよ自己負担額は同じ金額で済みます。
また、補償割合が高い方が保険金は増えますが、その分毎月の保険料は高くなります。ただし、病気を予防するための薬やワクチン接種の費用は補償の対象外となります。
実額補償型(実費補償型)
診療費の全額が保障されるタイプです。ただし、たいていは1日当たり5,000円などと補償限度額が定められているため、診療費が高額になったとしても、全額が保障されるとは限りません。ただし、支払金額が上限金額である例えば5,000円以下になった場合は、一切自己負担をする必要なく、支払いがゼロになるというメリットがあります。軽いケガや風邪などの治療の場合は、自己負担をまぬかれることが多いので非常にお得に感じられるのですが、大きな疾病や手術を伴う治療の場合は、その多くを自己負担しなければならない可能性も大きいので注意が必要です。
このタイプの場合も、通院や入院、手術、薬代にかかった費用は補償の対象となりますが、病気を予防するための薬やワクチン接種の費用は補償の対象外です。
4. 補償期間による違い
終身タイプ
その文字通り、補償が一生涯受けられるものです。基本的には掛け捨てで、一年ごとの審査・更新があります。そのため、既往歴や健康状態によっては継続できない可能性もあるので注意が必要です。また、シニアになってからの新規加入ではなく、あくまでも若年の時から加入していることが条件であることが多いです。また、人間の保険と同様に、ペットについても病気のリスクがあがるシニアに近づくにつれて保険料は高くなります。年齢制限タイプ
更新可能年齢が設定されているものです。もちろん保険会社により異なりますが、8歳程度までと定められていることが多いです。若齢の頃から加入していても、高齢の場合は、定められた年齢になると契約が更新できなくなる場合があります。5. さいごに
いかがでしたでしょうか。まだ2,3歳など若い頃はあまり保険を利用せず、何となくもったいない気持ちにもなる方も多いかもしれませんが、ペットがシニアになって、健康上の不安が増してからでは、ペット保険自体に加入できなかったり、加入できるペット保険が限られていることもあります。そのため、ペットが若く健康なうちから、万が一の時の安心のためにも、加入の検討をすることをお勧めします。