ペットがいる場合の引っ越し方法
目次
はじめに
コロナ禍もありペットを新たに飼う方が増えていることもあり、ペットと一緒に引っ越しをするケースも増えています。引越しが決まったら、大切なペットに関して気を配らなければならないことがたくさんあります。移動の距離が長かったり、移動手段が限られていたりすると、「どうやって連れて行こう?」というような悩みを抱えるケースもあります。 そこで、ペットと一緒に引越しする場合の注意点などについて見てみましょう。
最初に考えるべきは移動手段
まず最初に考えなければならないのが、移動手段です。引っ越し先が同一県内で、2-3時間以内に到着する距離ならば比較的移動は容易ですが、長距離に及ぶ場合はペットにかかる負担も大きいため、事前にどのような輸送方法をとるべきか慎重に検討しなければなりません。
自分で連れていく方法
移動距離が比較的短く、費用を抑えたい方はゲージやキャリーに入れた状態で自分で連れていくということをお勧めします。公共交通機関(バス・電車・新幹線)
公共交通機関やタクシーなどを利用して、ご自身で移動するケースです。小型犬や中型犬、ネコちゃんの場合はキャリーケースやクレート、バギーに入れることで電車、新幹線の異動は可能です。ただし、持ち込めるペットの種類やサイズには制限があり、「全身が隠れるケースに入れること」などと持ち込み方法も決まっています。また、ペットのために座席を占有することはできず、ペットなど動物を持ち込む場合は「手回り品きっぷ」が必要です。手回り品料金はJR東日本の場合は、ケース1つにつき290円です。乗車当日に、駅の窓口で購入しましょう。券売機などでは購入できません。緊張しやすい子は、排泄や嘔吐等が起こることもありますから、しっかりと愛犬の状態を把握して利用するようにしましょう。
中には、バスの利用を検討する場合もあるかもしれませんが、バスの場合はまたルールが異なります。
例えば都営バスの場合は全身が隠れるサークル/クレートの持ち込みは良いけれど、バギーはNGです。自治体運営のバスを利用される場合は、事前にペット連れ込みについてのルールをご確認ください。
また高速バスについても同様に、利用するバス会社によってそのルールは異なります。サークルに入れた状態ならば車内に持ち込み可能な会社もあれば、深夜便はNGなど、持ち込める時間帯が決まっている会社もあります。あるいは、車内持ち込みは不可だけれどトランクルームに入れることは可能、という会社もあります。
トランクルームについては冷暖房が設置していないケースがほとんどで、夏場などは熱中症のリスクが高まります。いずれにせよ、ペットの持込は可能かどうか、可能な場合はどのような方法になるのかを、事前にバス会社によく確認しましょう。
車(自家用車、タクシー)
ワンちゃんは車酔いしやすい子も多いのですが、中にはまったく平気という子や、起きていると酔うけれど寝ていれば大丈夫、なんて子もいます。車で移動する場合は、事前に何度か車に乗せて、乗り物に慣れさせておきましょう。万が一、車に酔って吐いてしまった時のために、ビニール袋や掃除道具も持参してください。また、あまりに乗り物酔いがひどい場合は、動物病院でワンちゃん用の酔い止めを処方してもらうことも可能なので、事前に受診しましょう。片道2時間以上かかる場合は、途中休憩が必須です。定期的にサービスエリアで走らせたりおトイレをさせてあげてください。
また、タクシーを利用することも可能ですが、通常のタクシーではなく、ペット専用のタクシーを使うことをお勧めします。
通常のタクシーも電車や新幹線同様、全身が隠れるケースに入れている場合は、乗車できることも多いのですが、運転手さんによっては乗車を拒否されることもあります。これについては運転手自身や次の乗客が動物アレルギーの可能性があることを考えると、拒否されたからといって文句を言うことはできません。
基本的にはペットの送迎・ペットの運搬を専門で実施しているペット専用のタクシーを利用したほうが良いでしょう。
タクシー利用料金に追加してペット料金が加算されるので、通常のタクシーに比べると若干割高ではありますが、乗務員もペットの知識を身に着けており、ペットの安全に配慮した運転をしてくれる会社がほとんどです。
長距離の場合、適宜休憩やおやつ、お散歩などリフレッシュできる時間を設けてくれたりなど、ペットの健康を最優先に考えてストレスのかからない運転を心がけてくれます。もちろん会社によって異なりますが、なかにはペットを車内でフリーにして、飼い主さまの膝の上で過ごさせることができるなど、できるだけペットが快適に移動時間を過ごせるように配慮されています。
飛行機
移動距離によっては飛行機を考える方もいるかもしれません。しかし、ワンちゃんの場合、人間と同じようなフライトを楽しむわけにはいきません。海外の航空会社の場合、機内においても、ワンちゃんと飼い主さまが一緒に過ごせるようなサービスがあるところもありますが、日本の航空会社の場合、盲導犬や聴導犬を除くペットは他の荷物と一緒に貨物扱いとなります。 荷物として機内に持ち込まれる時や、運び出されるときなど、他の荷物と同じコンテナに載せられ、真夏の暑さや冬の外気にさらされます。飛行中の貨物室は客室と違って温度管理がされておらず、常に暗い状態が続きます。
その上、離陸時や着陸時には機械の操作音が、飛行中も風切り音が、客室よりも大きく響く可能性があります。機内へ運ばれる時も、航空機や車両の音が聞こえるので、音に敏感なワンちゃんにとっては大きなストレスがかかる環境です。 実際に貨物室が高温になりすぎて、熱中症でワンちゃんが亡くなってしまったりという事故が毎年起こっています。
ペットとの安全を考えると、海外などのやむを得ない場合を除き、別の手段が可能な場合は、できるだけ飛行機での移動は避けたほうが良いでしょう。
また、そもそもパグやペキニーズなど「短頭種」と呼ばれる品種の場合、気圧の変化に耐えられないことから飛行機に載せることができないケースが多いです。その際は、フェリーでの異動となることもありますので、いわゆる鼻ぺちゃタイプのワンちゃんを飼っている方はご注意ください。
引っ越し業者に頼む
その他、家具類の移動と併せて引っ越し業者にお願いすることも可能です。もちろん事前申し込みと、別途で追加料金が必要になりますが、荷物の引越しとまとめて申し込み、見積もりができるため、手間がかからないところが一番のメリットです。ペットの運送は、国土交通省が定める「標準引越運送約款」によって、家財を積んだトラックのスペースに乗せてはいけないと決められているため、別の車両で運ばれます。そのため、追加車両の料金が発生するため、少々割高になるケースも多いです。
例として、2022年12月時点では、以下の引越し業者がペット引越しサービスを提供しています。(詳細は各社のHPから最新情報をご確認ください)
- クロネコヤマト
- アート引越センター
- アーク引越センター
- サカイ引越センター
- ハート引越センター
ただし、会社によって対応しているペットが異なるため注意が必要です。生後3か月以内の夏期や、リスクが伴う短頭種の長距離移動は不可などのケースもあります。いずれにせよ事前に確認を行いましょう。
専門業者も検討しよう
また、自分で「ペット輸送専門会社」に依頼するという手もあります。ペット専門輸送会社は、預けることができるペットの種類が幅広いのと、輸送方法もさまざまなので自分に合ったプランを選びやすいのがメリットです。
当日の輸送スケジュールについても事前に飼い主さまと相談の上決定できるなど、ペットの体調を第一に考えた輸送プランを一緒に考えてくれます。
また、移動が長距離に及ぶ場合は、途中でトイレのための休憩や体調確認などきめ細やかな確認、別移動の飼い主さまへの写真付きの連絡など、飼い主側の不安を軽減させるような手厚いサービスをしてくれる業者も多いです。また、万が一の時の動物病院への手配や、移動が長距離に及ぶ際にペットホテルで一泊を挟むなど、かなり柔軟に対応してくれます。
自身の引っ越し料金に追加してペット輸送費用が別々に発生するため、費用はどうしてもかさむ傾向がありますが、移動が長距離な場合や、ペットの健康が心配な場合は、こうした専門業者にお願いすることが最も安心できるでしょう。