愛犬が吐いてしまった!そのあとの過ごさせ方
目次
1. ワンちゃんはとっても吐きやすい動物
ワンちゃんは私たち人間と比べると吐きやすい動物です。これは、ワンちゃんが見ての通り四足歩行で胃が横向きになっていることや、胃や食道、口が地面と平行に近いため、内容物が流れやすいためであるといわれています。
以下では、吐いたけれどもとりあえず大丈夫そう…なときの過ごさせ方や注意すべき点についてお伝えします。 吐いた回数が1回のみでありその他の症状が見られない、動き回る、お水を飲むなど元気がある場合は、半日程度様子を見てもかまいません。
※嘔吐がある場合は、可能な場合はできるだけ動物病院へ連れていくことを推奨しております。
※その他の症状がない場合も、少しでも気になる点がある場合は、自己判断はせず急いで動物病院へ行くようにしましょう。
2. 自宅で少し様子を見る場合の過ごさせ方
まずは休ませる
吐いた後は、特に病気による嘔吐じゃない場合でも、消化器が過敏になっています。 人間同様に、あまり体を動かさずにゆっくり過ごさせることが重要です。そうはいっても動き回ってしまう、という場合が多いとは思うのですが、まずは安心して過ごすことができるような環境を整え、その中で静かにさせることです。 最も良いのはやはりケージやサークル内で過ごさせることでしょう。 隔離されたスペースの中で、しっかり安静にできる状況を作り、体調の回復を図ります。
物音には敏感に反応してしまいますので、できるだけ静かな環境下でゆっくり眠れるようにしてあげましょう。 飼い主さまも心配してついつい声をかけたり構いたくなってしまうとは思うのですが、声をかけると遊んでもらえるのでは、と興奮してしまいます。同じスペースで様子を見ることは必要ですが、不必要に構うのはやめましょう。
3時間は絶食
吐いた後は、数時間は絶飲、絶食させるようにしてください。 消化器が過敏になっているためできるだけ刺激を与えることを控えたほうが良いのです。食欲があるかどうか心配になり、ついついおやつをあげたくなってしまう気持ちも分かりますが、愛犬のために我慢です。
また、脱水が心配になり何とかして水を飲ませたい、という方もいると思うのですが、できるだけ食道を刺激しないほうが賢明です。もし喉が渇いており、ワンちゃんが水分を要求する場合は、少量の舐める程度の水を与えましょう。
1回きりの嘔吐ならばすぐさま脱水に陥る可能性はありません。お家で様子を見ても良いのは1回きりの嘔吐のみです。脱水が気になるほどの状態の場合は、すぐさま動物病院に直行してください。
お散歩や激しい遊びも数時間は我慢
吐いた後いくら元気そうに見えても、2,3時間は運動も控えてください。室内のおもちゃ遊びや走り回らせる遊びも避けましょう。身体を動かすと胃腸の働きが活発になります。もし不調を抱えている場合は、それによりさらに症状が悪化する可能性もあります。 また、一度吐いた際に嘔吐物に混ざって胃酸が食道を通過しておりますので、いくら元気に見えても胸やけのような状態になっていることもあります。
3. 数時間後に食欲確認を!
嘔吐した後、3時間以上たったならば、おやつやフードを与えて体調確認をしましょう。この際、いつもと同じ量のフードやたくさんのおやつを上げるのはNGです。まずはカリカリを数粒てのひらに載せて、与えてみてください。もし食欲があり、問題なさそうならば、給水も開始しましょう。
次の食事から再開して問題ありませんが、胃に負担をかけないように、何回かに分けて与えます。フードを与えてもすぐに嘔吐する様子がないか確認してください。心配なようならば、少しお湯でふやかしたフードを与えてもよいでしょう。