興奮しやすい子への対応

ペットと暮らす 2023.06.26

ワンちゃんと言っても性格は様々です。穏やかでのんびり屋さんの子もいれば、元気いっぱいでエネルギーの塊のような子もいるでしょう。また、普段は穏やかななのに、散歩や遊びなど何かのきっかけでスイッチが入るとしっぽを振り振り大興奮!なかなか収まらなくて遊び方も激しくなりがち、家じゅう走り回って危険、なんていう子もいるのではないでしょうか。

今回は興奮しやすい子への対応方法についてお伝えします。

目次

  1. そもそも興奮しているってどういう状況?
  2. ワンちゃんが興奮しているときによくみられる行動
  3. 興奮しやすい子へとるべき3つの対応
  4. さいごに

1. そもそも興奮しているってどういう状況?

ワンちゃんが興奮しているというのは、緊張が高まっている状況を指します。人間と同じで嬉しい時やストレスが溜まっている時、びっくりしたときなどがそれにあたります。

もちろん、少し興奮している程度では問題ありませんし、感情の発散はストレス解消にもつながります。一方で、ワンちゃん自身にもコントロールできないほどの興奮は様々な悪影響をおよぼすため、きちんとやめさせる必要があります。

例えば飼い主さまが帰宅したときに喜んで走り回る、とびかかる、吠え続ける、などの様子が見られませんか。これらの興奮による行動となります。

そのほか、苦手な動物病院から帰ってきた際に緊張やストレスから走り回るというのもエネルギーを発散してストレスを発散しようとしているのかもしれません。またインターフォンに吠えるという行動も、「知らない人がやってきた」という警戒した気持ちから興奮しているサインです。

興奮している状態は、飼い主さまの言うことが耳に入らなくなり、飼い主さま自身はもちろんワンちゃん自身も自分の行動や感情を抑えられなくなるため非常に危険があります。いうまでもなく大きな声で吠え続ける行為は周囲の迷惑になりますし、また興奮状態は血圧を上昇させるなど、身体にも大きな負担をかけています。

できるだけ身体に負担がかかる「興奮」は辞めさせた方が良いのです。

2. ワンちゃんが興奮しているときによくみられる行動

飛びつく

飛びつき癖があると、小さなお子様やお年寄りを転倒させ大きな怪我に繋がりかねません。 またワンちゃん自身も関節に負担がかかります。

吠え続ける

激しい吠えや大きな声は近所迷惑は言うまでもなく、飼い主さま自身も手におえず疲労がたまるでしょう。ワンちゃん自身も、吠えることで腹圧が強まり、主に腰など身体にも負担がかかっています。

走り回る

目にもとまらぬ速さで家じゅう走り回るほど興奮してしまうと、家具や壁、人にぶつかったりなどと事故の危険性が高まります。

ジャンプする

2本足で立ってぴょんぴょんとジャンプする姿は可愛らしくも見える一方で、関節に大きな負担がかかっています。繰り返しているうちに、歩行に困難をきたすような重大な状況になりかねません。

3. 興奮しやすい子へとるべき3つの対応

1. 興奮させるシーンを作らない

一度興奮してしまったら、落ち着かせるのは困難です。まずは大前提として、興奮させる状況を作らない、興奮する原因を作らないことが何より大切です。飼い主さま側で愛犬が興奮するシーンを回避するように努めましょう。

愛犬はどんなタイミングで興奮しますか?お散歩中に他の犬に会ったとき?インターフォンがなったとき?苦手な動物病院に行ったとき?状況は様々だと思いますが、例えばお散歩中に興奮してしまう場合は、いち早く飼い主さまが他のワンちゃんに気づいて、道の端に移動するようにしましょう。他の道に変更できるようならば道を変更してください。小型犬ならば、通り過ぎるまで抱っこをしてもかまいません。

その他、インターフォンに吠えてしまう場合は、インターフォンの音を最小に設定しておくほか、事前に分かっている友人知人などにはインターフォンをならさず着いたら連絡をもらえるよう頼んでおくのも一つの手です。

動物病院が苦手で興奮してしまうならば、周りが見えないようにクレートに布をかけておくほか、順番で呼ばれるまで外でお散歩をさせておくなど、できるだけ興奮を引き起こす場所にいさせない、見せないという工夫が大切です。

気をそらす

とはいえ、どうしたって避けられないシーンはあると思います。そうした際は、フードやおやつを使って、興奮の対象から気をそらすようにしましょう。

例えば、道幅が狭くどうしたって苦手なワンちゃんとすれ違わなければならない場合などですね。そうした際は、他のワンちゃんが通り過ぎるタイミングでおやつを出して、ワンちゃんから視線をそらしてください。そして見事吠えないでいられたらご褒美としておやつを与えましょう。ワンちゃんがおやつに気を取られることで、他のワンちゃんに興奮することを避けることができます。

そのほか、インターフォンの音や他のワンちゃん、にがてなものをみたときなど、興奮して吠え始める前に、手に握ったおやつやフードをワンちゃんの鼻先にかざしてください。

そうして注意を引いて、苦手なものが過ぎ去るのを待ちます。その後、きちんと我慢できたのを確認しておやつをあげてください。これを繰り返すことで、苦手なことを我慢するとおやつをもらえる、とワンちゃん自身が学習し、徐々に苦手意識も和らげることができます。

無視

愛犬の興奮には、上記の①②で適切に対処する必要がありますが、決して反応してしまってはいけません。

飼い主さまが慌てたり、構ってしまうと、愛犬もさらに興奮し、吠えや飛び掛かりも収まりません。愛犬からすると、「興奮すると、飼い主さまが自分にかまってくれる」「近くに来て遊んでくれる」と理解してしまいます。

たとえば、帰宅時に喜んで飛びついたり走り回る際も、心を鬼にしてしばらく無視をしてください。興奮してしまっているのに、気をそらそうとおやつをあげても時すでに遅しです。ワンちゃんは、興奮して飛び掛かるとご褒美がもらえる、と理解してしまいます。 興奮している間は無視して、落ち着いてからご褒美を与えるようにしてください。

最初は構ってくれない飼い主さまを不審に思い、要求吠えなどが続く可能性がありますが、ここでこちらが折れてしまっては努力が台無しです。 かまってくれない飼い主さまを見ていると、徐々に愛犬の興奮も減っていくはずです。なかなか心苦しいかと思いますが、心を鬼にして無視するようにしましょう。

4. さいごに

いかがでしたでしょうか?愛犬が興奮するには、原因があります。まずはその原因を突き止め、回避することが大切です。

もちろん性格による部分も大きいとはいえ、興奮しすぎてしまうという場合は、運動不足やスキンシップ不足など何か原因があり、欲求不満を抱えている可能性もあります。

ただのわがままや性格だから、と片付けず、まずは愛犬の生活環境や過ごし方についても見直してみてください。

例えばハウスの場所が人通りが多く、落ち着けないことが原因でストレスを感じている、なんてこともあります。 そのほか、お散歩の回数を増やすことなども検討してみてください。特に運動不足は多くのワンちゃんにとって最もストレスが溜まりやすいといわれています。 お散歩を通じてしっかり体力を消耗させることで、愛犬の欲求も満たされます。沢山の時間を共有することで、より良いペットライフをすごしてくださいね。


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